潜水艦カッペリーニ号の冒険

潜水艦カッペリーニ号の冒険

『潜水艦カッペリーニ号の冒険』は、2022年1月3日にフジテレビ系列で放送された新春ドラマスペシャルです。第二次世界大戦中に起きた史実を基に、日本人とイタリア人の友情と恋を描いた物語で、主演は二宮和也が務めました。

概要

1943年、イタリアの潜水艦コマンダンテ・カッペリーニ号は、日本へ物資を輸送中に、イタリアが連合国側に寝返ったという情報を知らずに日本に到着します。そこで待ち受けていたのは、大日本帝国海軍少佐の速水洋平でした。速水は、母国を裏切ったイタリア人乗組員たちを捕虜とし、カッペリーニ号を日本海軍に編入させます。そして、自らが艦長となり、イタリア人乗組員たちを指揮することになります。

当初は、価値観の違いから衝突を繰り返す速水とイタリア人乗組員たちでしたが、次第に彼らの前向きな姿勢に触れ、速水は心を開いていきます。しかし、戦争という残酷な現実が、彼らの間に築かれた友情を引き裂いてしまうのです。

あらすじ

物語は、強い愛国心を持つ海軍少佐の速水洋平と、陽気で明るいイタリア人乗組員たちの交流を中心に展開されます。速水は、イタリア留学の経験があり、イタリア語を理解できます。妹の早季子は小学校教員で、速水のことを深く理解しています。また、速水の思い人である香苗も小学校教員として、物語に彩りを添えます。

カッペリーニ号のイタリア人乗組員たちは、日本名を名乗り、日本での生活に馴染もうと努力します。アベーレは阿部、シモーネは下根、アンジェロは安寿と名乗り、それぞれの個性を発揮していきます。

速水は、部下の尾上克郎や同期の阿部虎太、上官の廣田正といった海軍の同僚たちと協力しながら、カッペリーニ号の運用に尽力します。しかし、戦争の激化とともに、彼らの友情や恋は、厳しい試練に晒されていくのです。

史実との相違点

本作は実話を基にしていますが、史実とは異なる点も存在します。例えば、カッペリーニ号の到着地点は実際にはシンガポールであり、到着時期も1943年7月上旬です。また、イタリア降伏時のイタリア軍の対応や、接収後の艦名と所属なども史実とは異なっています。

キャスト

速水洋平：二宮和也
速水早季子：有村架純
鈴木香苗：愛希れいか
アベーレ：ペッペ
シモーネ：ベリッシモ・フランチェスコ
アンジェロ：パオロ
尾上克郎：音尾琢真
阿部虎太：今野浩喜
廣田正：堤真一

スタッフ

原作：ホイチョイ・プロダクションズ
監督：馬場康夫
脚本：澤本嘉光
* 音楽：本間勇輔、本間廉太郎

評価

本作は、放送後にはツイッターでトレンド1位を獲得するなど、大きな話題を呼びました。視聴率は4.9%（ビデオリサーチ調べ、世帯、関東地区）でした。

『潜水艦カッペリーニ号の冒険』は、戦争という悲劇の中で、国境を越えた友情や人間愛を描いた感動的なドラマです。ぜひ一度、ご覧になってみてください。

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