澤田康幸

澤田 康幸（さわだ やすゆき）

澤田康幸は、1967年9月16日に生まれた日本の著名な経済学者であり、現在は東京大学で教授を務めています。専門分野は開発経済学や教育経済学であり、特に開発途上国の教育開発および貧困問題に対する経済分析に力を入れています。彼の研究は、厳格な計量経済学や実証的なフィールド調査を駆使し、開発経済学の発展に大きく貢献しています。

学歴と経歴

澤田氏は兵庫県西宮市で育ち、開成中学校・高等学校を卒業後、慶應義塾大学経済学部に進学し、開発経済学を学びました。1990年に経済学部を卒業した後、大阪大学大学院経済学研究科で修士課程を修了しました。その後、東京大学大学院総合文化研究科にて国際社会科学専攻の修士課程を修了した後、スタンフォード大学でPh.Dを取得しました。

1999年には東京大学大学院に助教授として着任し、2003年には経済学研究科の助教授、2008年には准教授に昇進しました。そして2012年には教授に就任し、現在も多くの学生を指導しています。

主な活動

学内では、東京大学公共政策学教育部での授業を担当し、学外では国際開発学会の理事や、独立行政法人国際協力機構（JICA）研究所のリサーチフェロー、経済産業研究所のファカティカルフェローなども務めています。また、政策研究大学院大学で非常勤講師を行い、自身の専門知識を広めています。

研究活動

澤田教授の研究は、開発経済学の厳密な応用や定量的なアプローチが特徴です。特に、開発途上国における教育改善や貧困削減に焦点を当てており、エルサルバドルやフィリピン、タイなど多様なフィールドでリサーチを行っています。近年では、マクロ経済学を取り入れた新たな手法やフィールド実験にも挑戦しています。

受賞歴と著作

澤田教授は、その業績から多数の賞を受賞しています。2010年には日本国際経済学会から小島清賞研究奨励賞を受賞し、2011年には日本経済学会の石川賞を受賞しました。さらに2013年には日経・経済図書文化賞を著書『自殺のない社会へ』（上田路子、松林哲也との共著）に対して受けました。

著作としては、`Rural Poverty and Income Dynamics in Asia and Africa`（Routledge, 2009）や『市場と経済発展』（東洋経済新報社，2006）、『基礎コース 国際経済学』（新世社，2003）などがあります。また、多くの論文も発表しており、「アジア通貨危機と貧困問題」や「人間の安全保障と開発経済学」といったテーマについても研究を行っています。

終わりに

澤田康幸教授は、経済学という観点から開発途上国の教育と貧困問題に取り組んでいる信頼される専門家です。彼の研究は、実践的な政策立案にも影響を与え、国際的な開発に寄与しています。これからも彼の活動から目が離せません。

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