2000年7月19日にソニー・コンピュータエンタテインメントから発売されたPlayStation用レーシングゲームです。人気ゲーム『激走トマランナー』をベースに、ロックバンド
L'Arc〜en〜Cielのメンバーが企画に全面的に参加したことで話題となりました。
ゲーム概要
本作は、
1999年に発売されたPlayStation用ゲームソフト『激走トマランナー』をベースに制作された
レースゲームです。元となった『激走』は、シュールなコースを駆け抜け、爆弾や屁などの過激な攻撃で相手を妨害する、スピード感あふれる人間
レースゲームでした。
L'Arc〜en〜Cielのボーカリストであるhydeが『激走』を非常に気に入っていたことがきっかけで、コラボレーションが実現しました。
L'Arc〜en〜Cielのメンバーが企画に全面的に参加し、ゲームの制作には、
ディレクターの小谷浩之氏をはじめ、『XI [sai]』や『
パタポン』を手掛けたスタッフが関わっています。また、hydeはエクストラ
ディレクターとして、バグフィックスやロケテストにも協力しました。
ストーリーと遊び方
ゲームの基本ルールは『激走』と共通で、プレイヤーはキャラクターを操作して、対戦相手よりも先にゴールを目指します。「卑怯は最高の誉め言葉、勝負は勝てば官軍」というコンセプトのもと、コースに配置されたアイテムを駆使して、自分のキャラクターを強化したり、相手を妨害したりすることができます。
本作の大きな特徴は、
L'Arc〜en〜Cielのメンバー4人がメインキャラクターとして登場することです。また、ゲーム内に登場するアイテムにも
L'Arc〜en〜Cielに関連したものが多く、「ラルクっち」や「ラル缶」、「ムキンポ」など、メンバーやグッズからアイデアを得たアイテムが登場します。
ステージは全14コースから選択でき、コース上にはスピードアップや妨害に利用できるギミックが配置されています。これらを上手く活用することが、勝利への鍵となります。
ゲームモード
本作には、複数のゲームモードが用意されています。
はじめに: 謎の覆面教師トマランダー先生による、基本操作を学ぶミニゲーム「トマラン地獄」がプレイできます。
トマラン大会: コンピュータが操作するライバルと競い、No.1を目指すモードです。難易度が異なる2つの大会と、観戦モードが用意されています。
L'Arc〜en〜Cielのメンバーのみが使用可能で、『激走』のキャラクターは対戦相手として登場します。
チームバトル: 3人1組のチーム同士で対戦するモードです。勝ち抜き形式で、あらかじめ設定された本数を先取すると勝利となります。CPU戦と2人対戦が可能です。
たいせん: 1対1の対戦モードで、CPU対戦、2人対戦、1人で練習できるモードが用意されています。条件を満たすと、『激走』のキャラクターや新しいコースが使用可能になります。
おたのしみ: リプレイ、hydeのお手本プレイ、ムービー、ランキングなどの、おまけモードが楽しめます。
キャラクター
本作では、L'Arc〜en〜Cielのメンバー4人(hyde、ken、tetsu、yukihiro)をデフォルメしたキャラクターがメインとして登場します。それぞれ異なるキャラクターボイスと能力を持っており、プレイヤーは自分のプレイスタイルに合ったキャラクターを選択できます。また、『激走』に登場したキャラクターも引き続き登場します。
キャラクターのコスチュームチェンジも可能で、L'Arc〜en〜Cielのメンバーは、1999年のツアー「1999 GRAND CROSS TOUR」の衣装をモチーフにしたコスチュームなど、4種類の衣装に着せ替えることができます。
ステージ
以下の14ステージが用意されています。
しらかべ城
しらかべ城2
おもちゃ工場
おもちゃ工場2
ジャングル
ジャングル2
ビル街
ビル街2
宇宙ステーション
宇宙ステーション2
お墓
お墓2
ごみ処理場
ごみ処理場2
サウンド
本作のサウンドは、『激走』に引き続き、竹ノ内裕治氏と衛藤英幸氏が担当しています。L'Arc〜en〜Cielとのコラボレーションということで、ゲーム内ではL'Arc〜en〜Cielの楽曲も使用されており、「Larva」、「Driver's High」、「trick」、「STAY AWAY」、「ROUTE 666」のアレンジ版がゲームを盛り上げます。また、特定の条件を満たすと、L'Arc〜en〜Cielのメンバーが演奏する「虹」のライブ風映像が見られるエンディングクレジットを視聴できます。
2023年4月19日には、本作および『激走』のサウンドトラックが、Bandcampで配信されました。ただし、L'Arc〜en〜Cielの楽曲のアレンジ版は未配信となっています。
秘密のトマラン大会「トマラルクルーズ」
本作の関連イベントとして、2000年11月に「トマラルクルーズ」というゲーム大会が開催されました。公式攻略本に付属の応募券と記録ビデオを送付した中から抽選で選ばれた10名は、hyde本人と対決することができました。大会の様子は、100名の観戦者が見守る中で行われました。
関連情報
L'Arc〜en〜Ciel: 本作の制作に携わった日本のロックバンド
*
HYDE RUN: hydeが全面監修した
スマートフォン向けランアクションゲーム
以上が『激突トマラルク TOMARUNNER VS
L'Arc〜en〜Ciel』の詳細な情報となります。