濱田友緒

濱田友緒の紹介

濱田友緒（はまだ ともお）は、1967年1月1日生まれで、栃木県益子町に籍を持つ陶芸家です。彼は、名陶芸家である濱田庄司の孫であり、濱田窯の三代目当主として益子焼の伝承と発展に努めています。友緒はまた、益子参考館の館長を務めており、その活動を通じて濱田庄司研究にも取り組んでいます。日本全国および海外で展覧会や講演会、陶芸ワークショップを開催し、陶芸の魅力を広めています。

生い立ちと教育

友緒は幼少期から陶芸の世界に触れ、特に祖父の庄司との交流を通じてその道に進むことを決意しました。3歳のときに「陶芸家になりたい」と述べ、その夢は年齢を重ねるごとに強くなっていきます。彼は栃木県立真岡高等学校を卒業後、父親の意向で多摩美術大学の美術学部彫刻科に進学し、現代アートや民芸、工芸の理解を深めました。

大学に在学中も、彼は夏休みなどの長期休暇を利用して益子に戻り、父の下で陶艺技術を学びました。1989年に大学を卒業した後、彼は大学院へ進学し、1991年に修了。これにより、濱田家の伝統を受け継ぐための準備を整えていきました。

プロフェッショナルとしてのキャリア

彼のキャリアは1995年に英国を訪れたことから始まりました。世代を超えた陶芸家たちによって築かれた「セント・アイヴス」と「益子」の間の交流を再開するために努め、その成果は後の活動にも大きな影響を与えました。2005年にはロンドンでの「アーツ＆クラフツ・ムーヴメント展」に参加し、ドイツでのワークショップで講師を務めるなど、活動範囲を広げていきました。

また、2006年には祖父が生前に手がけていた塩釉技術の復活に乗り出し、「志緒窯」を設立しました。これは、濱田庄司が培った技術を現代に引き継ぐ取り組みとも言えます。2008年にはリーチ・ポタリーの復興記念式典にも出席し、同年に濱田窯の三代目代表に就任しました。

社会貢献と文化振興

濱田友緒の活動は陶芸にとどまらず、多岐にわたります。2012年からは公益財団法人濱田庄司記念益子参考館の館長として、施設の運営や地域文化の振興に貢献しています。特に、2011年の東日本大震災後には濱田窯や参考館の再建に尽力しました。

2015年には震災復興を記念した「濱田庄司登り窯復活プロジェクト」を開催し、約100名の陶芸家が参加。2018年にも新たなプロジェクトとして第2回目を実施し、陶芸の魅力を再認識させました。

新たな挑戦

2019年には新ブランド「BOTE&SUTTO」の商品開発に関わり、陶芸を新しい形で広めるための活動も行いました。また、2021年にはリーチ・ポタリー創立100周年を記念する「益子×セントアイヴス100年祭」を開催し、その実行委員長としての役割を果たしました。

濱田友緒は、益子焼を通じて地域の文化を活性化し、また国際的な交流や学びを大切にしながら、陶芸を未来に繋げる重要な役割を果たしています。その活動は今後も多くの人々に影響を与え続けるでしょう。

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