瀘定地震

瀘定地震について

瀘定地震とは、2022年9月5日12時52分に中国四川省カンゼ・チベット族自治州瀘定県で発生した大規模な地震です。この地震の震央は康定市から南東に約43キロメートルの地点に位置し、震源の深さは12キロメートルとされています。地震の規模は、マグニチュード6.6と推定されていますが、中国地震ネットワークセンターのデータによると、震源の深さは16キロメートルで、マグニチュードは6.8と報告されています。

特に強い揺れが観測されたのはカンゼ・チベット自治州の瀘定県や隣接する雅安市の石棉県であり、これらの地域だけでなく、四川省の省都である成都市、さらに湖南省や陝西省の一部地域でも揺れが感じられました。四川省の山間部一帯には、多くの断層が存在しており、過去数十年にわたって数回の強い地震が続いています。実際、この地域では、2000年代以降に6度目のマグニチュード6.0以上の地震が発生しており、九寨溝地震以来、地震の頻発が続いています。

被害状況

地震が発生してから一週間後の2022年9月12日の時点で、死亡者は93人と確認され、さらに25人の行方が不明であり、少なくとも420人が負傷しました。具体的な数値は次の通りです：

• - カンゼ・チベット族自治州瀘定県では、55人の死亡と行方不明者が5人。
• - 雅安市石棉県では、38人が死亡し、行方不明者は16人。

加えて、全体の被災者は11万人を超え、損壊した家屋は5万軒以上に達しています。これによる影響は深刻で、地域の復旧には相当な時間と労力がかかると見られています。

中国国内の反応

地震発生直後、習近平総書記と李克強総理は災害救助に全力を尽くすよう指示を出しました。中国国務院は「レベル3」の緊急対応を発動し、震源近くの瀘定県に救助隊が派遣されました。9月12日には、四川省地震救助指揮部が省級一級緊急対応措置を終了し、いくつかの地域で一時避難や復旧作業に着手しました。また、犠牲者を悼む追悼式も行われ、多くの市民がその想いを共にしました。さらに、9月21日には、行方不明の地元男性が17日ぶりに救出され、驚きと喜びの声が上がりました。

中国国外の反応

地震に対する国際的な反応もありました。日本の岸田文雄首相は、習近平国家主席及び李克強首相に対して, 被災地の早期復興を祈るメッセージを送りました。中華民国（台湾）でも、蔡英文総統や各種長官が、被災者への慰問を表し、復旧作業が無事に進むことを期待しています。

このように、瀘定地震は多くの人々に影響を与え、国内外での救助活動が進行中です。地域社会と国際社会の協力により、急務の復興が期待されています。

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