瀧音能之

瀧音能之（たきおと よしゆき）氏は、1953年生まれの日本の歴史学者です。北海道で生まれ、早稲田大学第一文学部日本史学科を卒業後、明治大学大学院博士課程を経て、1994年に早稲田大学から博士（文学）の学位を授与されました。専門は日本古代史、特に古代出雲地域の歴史研究で、数多くの著書や論文を発表しています。

経歴

瀧音氏は、早稲田大学卒業後、島根県古代文化センター研究員、駒澤大学文学部教授などを歴任しました。2024年に駒澤大学を定年退職されています。その研究活動は、古代出雲の社会構造や信仰、文化に焦点を当て、文献史学だけでなく、考古学的な成果も取り入れながら、多角的な視点から古代史を解き明かすことを目指しています。

研究内容

瀧音氏の研究は、古代出雲の歴史に深く根ざしており、特に『出雲国風土記』の分析を通じて、古代の社会構造や信仰体系を明らかにしようとしています。また、古代出雲と大和王権との関係についても、独自の視点から考察を展開しています。

その研究は、古代史の専門家だけでなく、一般の読者にも大変人気があり、古代史に関する書籍を多数出版しています。これらの書籍は、難解な歴史をわかりやすく解説し、古代史の面白さを広く伝えていると評価されています。

著書

瀧音氏は、数多くの著書を執筆しています。主な著書には、以下のようなものがあります。

『風土記説話の古代史』（1992年、桜楓社）
『出雲国風土記と古代日本 出雲地域史の研究』（1994年、雄山閣出版）
『王・民・神々』（1994年、名著出版）
『神と神話の古代史』（1996年、岩田書院）
『古代出雲の社会と信仰』（1998年、雄山閣出版）
『古代出雲の世界』（2001年、歴研）
『古代の出雲事典』（2001年、新人物往来社）
『「出雲」からたどる古代日本の謎』（2003年、青春出版社）
『古代史を読み解く謎の十一人』（2004年、青春出版社）
『文献でたどる日本史の見取り図』（2004年、青春出版社）
『図説出雲の神々と古代日本の謎』（2007年、青春出版社）
『古代出雲を知る事典』（2010年、東京堂出版）
『覆された古代日本史』（2011年、青春文庫）
『出雲大社の謎』（2014年、朝日新書）
『風土記から見る日本列島の古代史』（2018年、平凡社）
『風土記と古代の神々：もうひとつの日本神話』（2019年、平凡社）
『「鬼滅の暗号」解読の書』（2021年、宝島社）

また、監修や共編著も多数あり、古代史研究の第一人者として、その知見を広く社会に提供しています。

これらの著書を通じて、瀧音氏は古代史研究の成果を一般読者にも分かりやすく伝えています。特に、古代出雲の歴史や文化に関心を持つ人々にとって、非常に貴重な情報源となっています。また、古代史の謎を解き明かすスタイルは、歴史ファンだけでなく、幅広い層からの支持を集めています。

参考文献

『風土記謎解き散歩』編著者紹介
* J-GLOBAL

もう一度検索