瀬居町

瀬居町の紹介

香川県坂出市に位置する瀬居町（せいちょう）は、四国の北部にある町で、以前は離島として存在していました。1968年に埋め立てが進むことで今のように四国本土と繋がり、現在は本島から約1.5km北にある無人島の小瀬居島と共に構成されています。

地理的特徴

瀬居町の旧瀬居島の南部と無人島の小瀬居島は、瀬戸内海国立公園内にあり、この地域の美しい自然が保護されています。瀬居島は元々、周囲約4.4km、面積約1km²の円形をした島でした。海岸線が埋め立てにより、周囲と繋がった結果、依然として風光明媚な環境を保ちながらも、町としての機能を持つようになりました。特に、瀬居町は、四国全体の海を見渡す素晴らしい景観を楽しむことができます。

人口と住民

2010年の国勢調査によると、瀬居町の半島部分には763人が居住しており、242世帯が存在します。この地方の面積は約0.84km²で、人々は海を中心にした生活を営んでいます。この地域の公立学校は、坂出小学校と瀬居中学校に所属していますが、過疎化の影響で、瀬居小学校は2022年に閉校し、2024年には瀬居中学校も閉校予定です。この両校の跡地は、現在は瀬戸内国際芸術祭の展示場として利用され、芸術活動が行われています。

教育と交通

交通手段としては、香川県道192号瀬居坂出港線があり、この道は坂出市中心部から瀬居町に至る主要な路線です。坂出市営のコミュニティバスも運行されており、町内の住人が便利に移動できるような交通網が整備されています。特に、漁港の近くに位置する竹浦や本浦にはそれぞれ漁港があり、地元の漁業も盛んです。

信仰と観光

瀬居町には「瀬居八十八箇所」と呼ばれる信仰の場があり、道沿いに88体の地蔵が点在しています。これは四国八十八箇所の縮小版とされ、地元の信仰や観光の一環となっています。毎年4月29日には「大師市」という行事が行われ、多くの人々が集い、この地域の文化や信仰を体験します。

歴史的背景

瀬居町の歴史は豊かで、もともとは江戸時代に塩飽諸島の一部として発展しました。万治2年（1659年）に入植が始まり、漁業が盛況になり、特に鯛網漁が名物となりました。しかし、時代を経て漁業は衰退し、過疎化が進行します。その後、1968年の埋め立てによって四国と繋がり、工業団地が設置されることで、徐々に経済が回復し、住民は海に依存しない新しい生活が始まりました。

現在の瀬居町

しかし、瀬居町は美しい自然環境を維持しつつ、産業の発展を目指しており、地域の振興や観光の充実に努めています。また、瀬戸大橋が近くにあり、観光名所としても人々を惹きつけています。観光と信仰が融合したこの町は、今後も訪れる人々に愛され続けることでしょう。

瀬居町はその歴史と文化を大切にしながら、未来へ向けて変化を続けています。

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