瀬戸電気鉄道ホ101形電車

瀬戸電気鉄道ホ101形電車

瀬戸電気鉄道ホ101形電車は、1925年に瀬戸電気鉄道によって製造された電車で、同社が初めて導入した2軸ボギー構造を備えています。このモデルは、後に名古屋鉄道（名鉄）との合併によりモ550形（初代）に改称されることになります。

概要

ホ101形は、全長14.173メートル、全幅2.667メートル、全高4.261メートルという特徴的な外観を持つ車両で、自重は20.32トン、定員は90人（そのうち座席は22席）となっています。電気方式は直流600Vで、架空電車線方式を採用しています。また、装備されている台車はブリル77-E-1という型式です。

沿革

この電車は、木造車体を持ち、3扉が設けられた設計です。ホ101とホ102の2両は、日本車輌製造によって製造されました。当時、鉄道線用の車両ではありましたが、ホームの高さに対応するために客用扉部にステップが取り付けられており、このため外観は路面電車に近い印象を与えていました。

1939年に、瀬戸電気鉄道は名古屋鉄道に吸収合併され、1941年には形式称号の改訂に伴い、本形式はモ550形（初代）の551・552に改称されました。合併後も、ホ101形は瀬戸線でしばらく運行されていましたが、1962年には電装が解除され、ク2240形2241・2242と改称、改番されました。その後、揖斐線や谷汲線に転属して使用されていましたが、1965年には廃車となりました。

まとめ

瀬戸電気鉄道ホ101形電車は、初代のボギー構造を持つ車両として、鉄道史において重要な位置を占めています。木造車両としての特徴を持ちつつも、都市間輸送に対応した便利な設計が施されたこの電車は、名古屋鉄道との合併を経てもなお、その存在感を示していました。最後まで活躍をし、鉄道ファンにとっても記憶に残る電車であったと言えるでしょう。

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