灘駅

JR灘駅：歴史と進化を遂げた神戸の駅

JR灘駅は、兵庫県神戸市灘区に位置する、西日本旅客鉄道（JR西日本）東海道本線（JR神戸線）の駅です。駅番号はJR-A60。1917年（大正6年）12月1日、国有鉄道東海道本線に開業しました。当初は「灘駅」でしたが、同日に東灘駅と改称され、現在の駅名はその後継となります。

歴史を彩る変遷

開業以来、灘駅は数々の歴史的出来事を経験してきました。1987年の国鉄分割民営化によってJR西日本の駅となり、1988年には「JR神戸線」の愛称が制定されました。1995年の阪神・淡路大震災では営業を休止しましたが、同年中に全線再開を果たしました。その後、自動改札機の設置（1997年）、ICOCAの利用開始（2003年）など、利用者の利便性向上に向けた取り組みが続けられました。

2006年には、老朽化した駅舎の建て替え工事が開始。2009年には橋上駅舎が完成し、エレベーターやエスカレーター、多目的トイレが設置されるなど、バリアフリー化が大きく進みました。駅舎改築においては、歴史的価値を持つ旧駅舎の保存を求める声もあった一方で、バリアフリー化などのニーズを踏まえ、現在の橋上駅舎が建設されました。新駅舎のデザインには旧駅舎のモチーフが取り入れられており、歴史への配慮も感じられます。2012年には折り返し設備が完成し、2018年には駅ナンバリングが導入されました。2022年にはみどりの窓口が営業を終了し、みどりの券売機プラスが稼働開始しています。

駅の構造と特徴

JR灘駅は、島式ホーム2面4線を有する地上駅です。旅客営業は2面2線で行われ、有効長は8両編成に対応しています。改札口は1ヶ所。アーバンネットワークエリアに属しており、ICOCAなどのICカードが利用できます。三ノ宮駅の被管理駅として直営駅として運営されています。

駅構内には列車折り返し設備が設置されており、運行障害時の対応能力も強化されています。ただし、定期的な折り返し運転は限られています。また、駅周辺の整備も進み、周辺環境は大きく変わりました。

アクセスと周辺環境

JR灘駅の周辺には、王子動物園、神戸文学館、王子スポーツセンターなど、多くの文化・スポーツ施設があります。また、HAT神戸地区も近く、商業施設や住宅なども充実しています。

南側には阪神電鉄岩屋駅、北側には阪急電鉄王子公園駅があり、複数の鉄道路線との接続も良好です。バス路線も充実しており、市内各地へのアクセスも容易です。

駅周辺には、神戸製鋼所本社、神鋼記念病院などの企業や医療機関、学校、商業施設なども集積しています。旧JR貨物支線の跡地は遊歩道として整備され、地域住民の憩いの場となっています。

利用状況

2022年度の1日平均乗車人員は約15,452人です。近年は周辺開発の進展に伴い、利用者の増加傾向にあります。

まとめ

JR灘駅は、歴史と進化を続ける神戸の重要な駅です。アクセスの良さ、周辺環境の充実、そしてバリアフリー化の進展など、多くの魅力を備えています。今後も、神戸市の発展とともに、更なる進化を遂げていくことでしょう。

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