火浦功

火浦 功（ひうら こう）

火浦功は1956年11月14日、広島県の三原市で生まれた日本の小説家及びSF作家です。彼の本名は宮脇敏博であり、独特な作品スタイルが読者に高く評価されています。高校時代には探偵小説誌『幻影城』に夢中になり、後に和光大学人文学部に進学するも中退しています。彼の作家としてのキャリアは、1980年に早川書房の『SFマガジン』主催のハヤカワ・SFコンテストへの応募から始まりました。

応募作「時を克えすぎて」が小松左京の目に留まり、翌年、彼は『瘤弁慶二〇〇一 -戦慄の人間アパート、タチバナ荘物語』で正式にデビューを果たしました。火浦はギャグSFやシリアスなテーマ、さらにはハードボイルド作品も手掛けており、作品の幅広さが特徴です。しかし、彼の作品には遅筆が目立ち、いくつかのシリーズや作品が未完のままとなっていることもあります。彼自身は自らを「天災作家」と名乗り、小説を執筆し始めると天変地異や大事件が多発することを面白おかしく語っています。

彼は豊田有恒が主催していた「パラレル・クリエイション」なる若手クリエイター集団のメンバーでもあり、ここで多くの漫画・アニメ関連の友人たちと交流していました。その中には、ゆうきまさみやとり・みき、出渕裕などが含まれています。特に、アニメ『機動警察パトレイバー』のプロット作成に参加したことや、自身の作品においてキャラクターデザインや挿絵を彼らに依頼している点が印象的です。また、パトレイバーの際の会話から生まれた作品が『ガルディーン』であり、彼の作品においてキャラクターやテーマの多様性を一層示しています。

火浦の代表作には『高飛びレイク』シリーズや『みのりちゃん』シリーズ、さらには『未来放浪ガルディーン』シリーズなどがありますが、いずれも未完の状態で停滞しています。

作品リスト

彼の著作には、書籍未収録の短編も多数存在し、特に以下のような作品があります。

• - 地球物語（大原まり子・水見稜との共著。アニメ『地球物語 テレパス2500』原作）
• - 宇宙カジノ略奪作戦（高飛びレイクシリーズ1）
• - 幸せの青い鳥
• - 99%のトラブル（高飛びレイクシリーズ番外編1）
• - スターライト☆だんでぃ
• - 日曜日には宇宙人とお茶を
• - お前が悪い!（テレビドラマ原作）

彼はまた漫画原作やゲームブックも手掛けており、作品の幅も広がります。これまでの活動を通じて、火浦功は日本のSF文学界において独自の地位を築いており、作品の未完続きにもかかわらず、多くのファンに愛され続けています。なお、彼の作品には小説だけでなく、テレビドラマや漫画などにも影響を与えたものが多く、ジャンルを超えて様々な表現が見られます。このことは、火浦の創作活動が多様性と独創性に満ちていることを示しています。

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