火箱芳文

火箱芳文（ひばこ よしふみ）

1951年5月15日生まれ。日本の陸上自衛官であり、現在は三菱重工業株式会社の顧問、全日本柔道連盟特別顧問、公益財団法人偕行社理事長、日本会議代表委員を務める。

概要

福岡県出身の陸上自衛官。第10師団長、中部方面総監を経て、第32代陸上幕僚長に就任した。2009年の訪米時には、アーリントン国立墓地やウォルター・リード陸軍医療センター、ワシントンD.C.の全米日系米国人記念碑を訪れており、当時、同記念碑を訪れた自衛官の中で最高位の人物であった。2011年に退官後は、三菱重工業の顧問に就任。日本戦略研究フォーラム評議員、国家基本問題研究所理事、日本会議代表委員など、多方面で活動している。

東日本大震災発生時の行動

2011年3月11日、東日本大震災発生時、陸上幕僚長であった火箱は防衛省幹部との会議中に被災。強い揺れを感じると、すぐに執務室へ戻り、東北方面総監に電話連絡、知事からの要請を待たずに部隊の出動を指示。さらに、全国の総監部にも連絡し、出動部隊と待機部隊を指示した。当時の自衛隊法では、緊急時には知事の要請なしに出動できる規定があったものの、自衛隊の全国的な動員は異例であった。火箱自身も独断であることを懸念したが、必要と確信して行動した。結果として、同日午後3時半の対策会議で、火箱の判断は追認された。

略歴

1974年（昭和49年）3月：防衛大学校卒業（第18期）、陸上自衛隊入隊
1988年（昭和63年）7月：2等陸佐
1993年（平成05年）1月：1等陸佐
1995年（平成07年）3月23日：陸上幕僚監部防衛部防衛課業務計画班長
1997年（平成09年）4月1日：第3普通科連隊長兼名寄駐屯地司令
1998年（平成10年）7月1日：陸上幕僚監部人事部補任課長
1999年（平成11年）7月9日：陸将補に昇任
2000年（平成12年）6月30日：中部方面総監部幕僚副長
2002年（平成14年）3月22日：第20代第1空挺団長兼習志野駐屯地司令
2003年（平成15年）3月27日：北部方面総監部幕僚長兼札幌駐屯地司令
2005年（平成17年）7月28日：陸将に昇任、第24代第10師団長に就任
2007年（平成19年）3月28日：防衛大学校幹事
2008年（平成20年）3月24日：第27代中部方面総監に就任
2009年（平成21年）3月24日：第32代陸上幕僚長に就任
2011年（平成23年）8月5日：退官
2012年（平成24年）4月1日：三菱重工業株式会社顧問に就任
2021年（令和03年）11月3日：瑞宝重光章受章
2023年（令和05年）6月：公益財団法人偕行社理事長

栄典

2011年6月8日：リージョン・オブ・メリット（司令官級勲功章）
2021年11月3日：瑞宝重光章

著書

火箱芳文『即動必遂』マネジメント社、2015年。ISBN 4837804713。

脚注・出典

防衛省人事発令（2007年～2011年）

関連項目

鶴市作戦

外部リンク

火箱 芳文（ひばこ よしふみ） - 日本戦略研究フォーラムによる略歴紹介
* Interview : Chief of Staff, GSDF General Yoshifumi Hibako - 防衛省の英字広報誌『Japan Defense Focus』第15号のインタビュー記事

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