灰吹屋薬局

株式会社灰吹屋薬局：歴史と事業内容

株式会社灰吹屋薬局は、神奈川県川崎市高津区溝口に本社を置く、長い歴史を持つ企業です。薬局・ドラッグストア事業を展開しており、ドラッグストアは「ハイフキヤドラッグ」として親しまれています。

事業内容

灰吹屋薬局は、川崎市の中央部から北部地域（高津区、宮前区、多摩区）を中心に事業を展開しています。2012年3月時点では、6店舗のドラッグストア（うち4店舗に調剤薬局併設）と3店舗の調剤薬局を運営していました。さらに、グループ会社であるハイフキヤが運営するフィットネスクラブ「カーブス」を溝口と稲田堤に2店舗展開しています。

歴史

灰吹屋薬局の歴史は古く、江戸時代の四谷にあった総本家灰吹屋からの暖簾分けとして、1765年（明和2年）、大山街道沿いの溝口に創業されました。当時、灰吹屋薬局の薬の評判は旅人の間で広く知れ渡っており、多くの薬売りが溝口への進出をためらったという逸話も残っています。

三代目にあたる仁兵衛は、「玉川老人亭宝水」という雅号を持ち、俳諧師の田川鳳朗に師事するなど、俳人の間でも広く交友関係を持っていました。また、街道沿いに松尾芭蕉の句碑を建立するなど、文化活動にも貢献しました。

その後、三代目仁兵衛の長男である専太郎が明治20年代に薬局免許を取得しますが、若くして亡くなります。弟の愛之助が家業を継ぎ、大山街道沿いに当時としては珍しい店蔵を建築しました。

総本家灰吹屋

総本家灰吹屋は1674年（延宝2年）、初代大枝市右衛門によって創業されました。2010年には店舗を建て替え、「Haifukiya Drug store」という屋号で営業していましたが、2018年（創業から344年目）、家族の健康上の理由と諸事情により、14代目で閉店しました。店舗は四谷駅前のしんみち通り入り口にありました。

屋号の由来

灰吹屋という屋号は、鉛から金や銀を取り出す「灰吹法」に由来しています。四谷や溝口以外にも、同名の薬局が存在することが知られています。

参考文献

* 鈴木穆『高津物語（上巻）』（タウンニュース社、2004年）

灰吹屋薬局は、江戸時代から続く歴史と、地域社会への貢献を礎に、現代においても薬局・ドラッグストア事業、そしてフィットネス事業を展開する、活気ある企業です。その歴史と事業内容、そして地域に根付いた活動は、長く人々に親しまれ、支持されてきた証といえるでしょう。 今後も地域社会への貢献を続け、発展を続けることが期待されます。

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