灰色9号

灰色9号（はいいろ9ごう）

概要

灰色9号は、日本国有鉄道（国鉄）が公式に定めた色の一つで、その独特な色は主に電車や客車の塗装に用いられました。この名称は国鉄内の慣習によるもので、その実態は一般的に思い描かれる灰色に近い、非常に明るいトーンの色合いです。特に「パールホワイト」という別名が示す通り、灰色9号は白に近い印象を与えることが特徴です。

1972年に新たに運行が開始された新快速において、最初に113系・153系電車の車体外部色として採用されました。この時期から、灰色9号は国鉄の象徴的な色として広まりました。その後、1973年には関西本線快速運行のために使用される113系電車にも採用され、現在でも一部の車両がこの色で運行されています。

歴史的背景

1982年には、飯田線用の119系電車の帯色として採用されました。興味深いことに、この時には塩化ビニールのフィルムを用いた塗装が施され、両車両の登場当初は窓からフィルムを剥がす作業が頻繁に行われたというエピソードがあります。その後、JR分割民営化が進む中で、119系はJR東海の統一色に変更されることとなり、灰色9号は一時的に消滅しましたが、2009年には再び2両が元の塗装に戻されることとなりました。

この他にも、国鉄の扇風機や天井部品など、様々なアクセサリーにも灰色9号が使用されてきました。

使用車両

灰色9号は特に以下のような国鉄の車両に採用されています：

• - 国鉄113系電車
• - 国鉄119系電車
• - 国鉄153系電車
• - 国鉄165系電車（上記153系の編成に組み込まれたクハ165形）
• - 国鉄14系客車（和式客車「みやび」）

近似色

灰色9号に似た色としては、白3号やクリーム10号などが挙げられます。これらの色と組み合わせることで、柔らかな印象を演出することが可能です。

関連項目

国鉄色や新快速などと合わせて知ることで、灰色9号の位置づけがより明確になるかもしれません。国鉄の歴史の中で重要な役割を果たしてきた色の一つといえるでしょう。

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