炎の青春

炎の青春

『炎の青春』は1969年5月から7月まで日本テレビ系で放送された学園ドラマです。制作は東宝とテアトル・プロの共同で、主演には俳優の東山敬司が起用されました。本作は、青春学園シリーズの第五弾であり、これまでの日曜日放送から月曜日へと変更された点が特徴的です。

ストーリー

物語の舞台は私立陽光学園で、元女子高のため女生徒が多数を占める学校です。その中でも特に目立つのが3年C組で、ここには女子バスケットボール部のキャプテン、大村映子（梅田智子）をはじめとする強い女生徒たちがいます。新学期の開始早々、C組の担任がベテラン教員の和田先生（佐藤英夫）から、新しく赴任した猪木豪太郎（東山敬司）に交代します。

和田先生はバスケットボール部の部長であったため、女生徒たちからの強い反発を受けることになります。一方、豪太郎は初日から強烈な反対デモに直面しますが、同僚の西村先生（柏木由紀子）の助言にも関わらず、自身の自信を過信し、バスケット部の部長を自ら引き受けることにします。生徒たちとのぶつかり合いを経て、豪太郎は成長していく様子が描かれます。

制作背景

『炎の青春』は、前年の『進め!青春』の成功を受けて企画されたもので、東宝は新進のスター東山敬司と柏木由紀子を主演コンビとして紹介したかったのです。しかし視聴率が芳しくなく、放送は10話で打ち切られることになります。その後、同時間帯は『おーい幸福!』に引き継がれ、月曜20時のドラマ枠は一旦終了しました。

本作のプロットは、前年に公開された東宝映画『燃えろ!青春』から着想を得ていることが知られています。最終回では戦争をテーマにした内容が予定されており、当初は8月放送を予定していたようです。

特色とキャスト

本作の脚本には、名作『3年B組金八先生』で有名な小山内美江子が携わり（第3話から）、多くのキャストが青春学園シリーズの他作品から引き続き出演しているのが特徴です。また、水谷豊が優等生役として参加していることも注目されます。このように、豪華なキャスト陣と共に青春の葛藤や成長を描いた作品は、視聴者に深い印象を残しました。

放送データ

『炎の青春』の放送期間は1969年の5月から7月で、毎週月曜日の20時から56分間放送されていました。全10話をカラーフィルムで制作され、作品としての質も高かったことが伺えます。

音楽と主題歌

主題歌「炎の青春」は中原蒼二が歌っており、作詞は岩谷時子、作曲・編曲はいずみたくが手がけました。主題歌も後にCDとしてリリースされるなど、作品の記憶を今に伝えています。

結論

『炎の青春』は、青春の苦悩や成長をテーマにしたドラマであり、視聴者に多くの感動を与えた作品です。短命に終わったものの、学園ドラマの一時代を築いた作品として名を残しています。

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