点字郵便物

点字郵便物とは

点字郵便物は、視覚障害者の方々が利用できる特別な郵便サービスです。このサービスは、点字で書かれた文書のみを内容とする郵便物を対象としており、第四種郵便物として扱われます。1961年6月1日の郵便料金改正で、それまで有料だったものが無料化され、現在まで継続されています。

料金について

点字郵便物は、3キログラムまで無料で送ることができます。3キログラムを超える場合は、点字ゆうパックとして扱われ、通常の小包料金の50%割引が適用されます。この割引制度により、比較的重い点字資料も、視覚障害者の方々にとって利用しやすい価格で送ることが可能です。

利用条件

点字郵便物として送るためには、いくつかの条件を満たす必要があります。

1. 表示: 郵便物の表面左上（横長のものは表面右上）、通常切手を貼る位置に「点字用郵便」と明瞭に記載する必要があります。これは、郵便物を正しく識別し、適切な料金で処理するために不可欠です。
2. はがき: 普通はがきも、宛名以外の内容が点字のみであれば、所定の位置に「点字用郵便」と記載することで、点字郵便物として無料で送ることができます。
3. 封書: 封書の場合は、点字のみの文書であることを確認するため、封の一部を開けておく必要があります。これにより、郵便局員が内容を確認し、不正利用を防ぐことができます。
4. 年賀特別郵便: 定形郵便物であれば、他の郵便物と同様に年賀特別郵便物として扱ってもらうことも可能です。

これらの条件を満たすことで、点字郵便物をスムーズに、そして無料で送ることが可能です。

特定録音物または点字用紙の取り扱い

視覚障害者の福祉に貢献する点字図書館や点字出版施設など、特定の盲人福祉施設は、日本郵便株式会社から指定を受けることで、視覚障害者向けに編集された録音テープやCD、点字を打つための用紙を無料で送受信することができます。この制度は、視覚障害者の情報アクセスを向上させるための重要な取り組みです。ただし、点訳などのボランティアを行う健常者同士がデータをやり取りする場合は、通常の郵便料金がかかります。

まとめ

点字郵便物は、視覚障害者の方々にとって重要な情報伝達手段であり、その無料サービスは、社会的な情報格差を縮めるための重要な制度です。利用条件を正しく理解し、適切に利用することが求められます。

関連項目

点字
郵便事業

外部リンク

* 第三種・第四種郵便物 - 郵便事業会社ホームページ

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