為岡そのみ

為岡そのみは、日本のR&Bシーンで独自の存在感を放つ女性アーティストです。シンガーソングライター、作詞・作曲家、ボイストレーナーとして幅広い活動を展開し、その才能は多岐にわたります。

略歴

演歌プロデューサーの父と、作曲家でアクセサリーデザイナーの母という音楽一家に生まれ、幼少期から音楽に親しんで育ちました。3歳からピアノを始め、14歳でキーボードを購入し作曲を開始。10代の頃に制作した楽曲がオーディションで評価され、プロの道へ進みます。

kirariの「living love」の作曲を機に、2000年からアーティストへの楽曲提供をスタート。2004年にはCHEMISTRYに提供した「So In Vain」で作曲家としての知名度を高めます。2007年からはJazztronikのボーカリストとしても活動を開始し、歌手・作曲家として幅広い音楽活動を続けながら、ソロアーティストとしての道を志します。

2009年、アルバム『MOVIN' ON』でソロデビュー。収録曲「虹をみたいの」がiTunes Storeの「今月の注目曲」に選ばれ、新人としては異例の5万ダウンロードを記録。アルバムはiTunes Store R&Bチャートでマイケル・ジャクソンに次ぐ2位を獲得しました。表題曲「movin' on」は、日本テレビ系『おもいッきりDON!』のエンディングテーマに起用されています。

2011年には2枚目のアルバム『DRAMATIC』を発表。iTunes Storeの「2011年に最もブレイクが期待できる新人アーティスト10組」に選出され、R&B部門ではジル・スコットと共にベストブレイクスルーアルバムに選ばれました。表題曲「FAITH」は、日テレNEWS24『まーけっとNavi』のテーマソングに起用。アルバムはiTunes Store R&B/ソウルチャートで2位を記録するスマッシュヒットとなりました。

2013年1月、初のフルアルバムとなる3枚目のアルバム『フルコース』を発表。

R&Bアーティストとして知られていますが、その音楽性は多岐にわたり、ポップス、ハウス、ジャズなど、ジャンルにとらわれない自由なサウンドで評価されています。安定感のあるソウルフルな歌声も魅力の一つです。

作曲家としては、CHEMISTRYや倖田來未、JUJUなど、多くのアーティストに楽曲を提供しています。また、RIP SLYME|RIP_SLYME、DA PUMP、BoAなど、数多くのアーティストのバックボーカルやミュージシャンとしても参加しています。

2007年からはJazztronikのボーカルを務め、「Beauty-Flow」や「Voyage」などでメインボーカルを担当。自身のアルバムとは異なる、力強い歌声を披露しています。Jazztronikの全国ツアーやライブにも長年参加しました。

2012年頃から、新人アーティストやアイドルなどのボイストレーナーとしても活動を開始。日本工学院の非常勤講師も務めました。INIの木村柾哉や新浜レオンなど、数多くのアーティストを育成しています。指導した生徒の多くがデビューを果たしており、その指導力は高く評価されています。

為岡そのみの最大の魅力は、シンガー、作曲家、ミュージシャンとしての多才さにあります。表と裏の両方を経験しているからこそできる指導は、説得力があり、多くのアーティストから信頼を得ています。彼女のボイストレーニングを受けることで、歌い方や歌声が劇的に変化すると評判です。

2021年4月～2023年3月まで放送されたチバテレ「歌で100万円チャレンジ」では、シーズン1～シーズン4まで審査員を務めました。

人物・エピソード

幼少期から様々な習い事に励み、中学時代は競泳に打ち込みました。15歳からは姉の影響でジャズダンスやヒップホップダンスにも興味を持ち、MVやライブで踊りながら歌うこともあります。久保田利伸、松任谷由実、ジャネット・ジャクソン、マライア・キャリーなど、幅広いアーティストから影響を受けています。

19歳で書道師範を取得し、師匠から一字を授かり「為岡怜春」という名も持っています。趣味はファンシー消しゴム集めで、1万個ほどのコレクションがあるそうです。

2014年11月には、楽器テックの男性と入籍。2017年2月には第一子が誕生しています。

配信シングル「E-S-C-A-P-E」のMVには、ダンサー時代のINIの木村柾哉が出演しています。木村は日本工学院時代の生徒で、為岡はその才能を高く評価していました。

為岡そのみは、R&Bシーンを牽引する存在として、今後ますますの活躍が期待されるアーティストです。

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