無名劇団

無名劇団：大阪発、地域に根ざす創造的な演劇集団

無名劇団は、大阪市を拠点に活動する劇団です。2代目代表の島原夏海氏（俳優、劇作家、演出家）のもと、多様な演劇作品を創造し続けています。

概要

劇団は主に2つのシリーズを展開しています。

無名稿シリーズ: 近代文学を現代の視点から読み解き、新たな解釈を加えた作品群。
私戯曲シリーズ: 個人的な体験をテーマに、人間の心の奥底にある痛みに寄り添う作品群。

これらのシリーズは、それぞれ異なる脚本家と上演形態を持ち、劇団の創造性の幅広さを示しています。

年2〜3回の本公演に加え、アトリエ公演、演劇祭やシンポジウムへの参加など、精力的な活動を展開しています。また、劇団員には教員経験者が多く、学校での演劇ワークショップにも力を入れています。ワークショップデザイナーの資格を持つ劇団員も在籍し、演劇を通じた教育活動にも貢献しています。

2020年11月には、大阪市西成区の鶴見橋商店街の空き店舗を改装し、劇団アトリエを開設しました。以来、毎年同商店街にまつわる実話をモチーフにした作品を、実際の店舗やアトリエで上演するシリーズを開催するなど、地域に密着した活動を積極的に行っています。これらの活動が評価され、2022年には大阪市芸術活動振興事業助成金の特別助成に採択されました。

2024年4月には、一般社団法人として法人化し、更なる発展を目指しています。

特筆すべき活動

地域密着型演劇: 鶴見橋商店街を舞台にした連続ドラマシリーズなど、地域住民との交流を深める活動。
教育活動: 学校での演劇ワークショップや、地域の子どもたちに向けた演劇体験プログラムの実施。

沿革

2002年: 初代代表・中條岳青氏らが追手門学院大手前中学校・高等学校演劇部の卒業生と顧問（島原夏海氏の母）により旗揚げ。
2007年: 中條岳青氏の作品『プラズマ』がテアトロ新人戯曲賞佳作を受賞。
2009年: 第16回公演『プラズマ』後、5年間の休団。
2014年: 2代目代表・島原夏海氏のもと、新たな体制で再始動。
2020年: 鶴見橋商店街にアトリエを開設。
2024年: 一般社団法人として法人化。

主な受賞歴

2015年 應典院舞台芸術祭 space×drama 2015：優秀劇団
2016年 ウイングカップ6：優秀賞
2016年 Display×Drama Bedroom Show Battle：優勝
2016年 應典院舞台芸術祭 space×drama 2016：演出賞
2016年 ウイングカップ7：審査員特別賞
2017年 平成29年度アイホール次世代応援企画 break a leg 選出
2022年 第34回池袋演劇祭：豊島新聞社賞、CM大会賞
2023年 関西演劇祭2023：審査員特別賞
* 2024年 第36回池袋演劇祭：CM大会賞

無名劇団は、演劇を通じて社会と繋がり、地域に根ざした活動を続ける、創造性豊かな劇団です。今後の活躍が期待されます。

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