無量寿寺 (鉾田市鳥栖)

無量寿寺について

無量寿寺（むりょうじゅじ）は、茨城県鉾田市にある浄土真宗本願寺派の寺院です。この寺は、同市内に存在する同名の寺が約2キロメートル北西にあり、こちらは宗派が異なる真宗大谷派です。両寺は同じ山号、院号、寺号（光明山無碍光院無量寿寺）を持ち、親鸞に関連する浄土真宗の寺院です。

歴史

無量寿寺の開山は806年（大同元年）とされています。当初、この寺は三論宗の寺として設立され、平城天皇の勅願所でもありました。後に1204年（元久元年）には禅宗に転宗し、頓阿によってその形態が変わりました。その後、親鸞が当寺に葬られていた地頭の妻の霊を鎮めたことがきっかけで、浄土真宗の寺院へと変貌を遂げました。

親鸞はこの地で3年間過ごし、彼の弟子である順信に寺の未来を託げました。順信は親鸞の高弟の一人で、俗名は「片岡信親」でした。彼は鹿島神宮宮司を務める大中臣氏の一族に属していました。無量寿寺の門徒は「鹿島門徒」として知られています。

2021年（令和3年）1月21日、無量寿寺の本堂が火災に見舞われ、鐘楼や山門なども残されましたが、本堂は焼失してしまいました。

文化財

無量寿寺は、数多くの重要文化財や指定文化財を有しています。中でも、以下の作品は特筆すべきものです：

• - 紙本著色拾遺古徳伝：重要文化財として、大正6年に指定されました。
• - 無量寿寺御文書：茨城県指定の文化財で、昭和35年に指定。
• - 無量寿寺本堂：茨城県指定文化財で、昭和49年に指定されましたが、2021年の火災で焼失しました。
• - 無量寿寺鐘楼、無量寿寺山門：共に茨城県指定文化財として昭和49年に指定されています。
• - 無量寿寺のボタイジュ：茨城県指定の天然記念物として、昭和36年に指定されました。
• - 無量寿寺樹叢、無量寿寺の斑入銀杏、無量寿寺の焼榧：これらも鉾田市の指定天然記念物に認定されています。

交通アクセス

無量寿寺へのアクセスは、徳宿駅から車で約10分の距離です。周辺には多くの歴史的なスポットが点在していますので、訪れる際は周囲の観光も楽しむことができるでしょう。

無量寿寺は、その長い歴史と豊かな文化的遺産を持つ素晴らしい場所です。訪れる人々にとって、過去の教訓や精神的な深みを感じる貴重な体験を提供しています。

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