熊本県立熊本高等学校

熊本県立熊本高等学校

熊本県立熊本高等学校は、熊本市中央区新大江一丁目に構える公立の高等学校で、略称は「熊高」です。1900年に熊本県中学済々黌から分離されて設立された本校は、2020年に創立120周年を迎えました。校歌や校章は歴史的な背景を持ち、教育方針と校風にもその精神が色濃く表れています。

歴史と建学の精神

創立当初は「熊本県中学第二済々黌」としてスタートし、教育理念として「士君子」、すなわち優れた人物の育成を目指しています。現在では「国際社会にリーダーシップを発揮する能力と異文化に対する柔軟な心を持つ品位ある人間」と位置付けており、この教育目標はスクール・アイデンティティとして周知されています。

校訓と校風

熊高の校訓は「誠実心を秉り、礼敬を持して善を為すに勇み、過を改めるに敏に、己に克ち欲を制し、身体を鍛え艱苦に耐え、修学に専念すること」となっており、徳性・知性・体力を兼ね備えた人材の育成を重視しています。また、性格を生かしながらも社会に責任を持った行動ができる学生を育成することを目指しています。

校章と制服

校章は1903年に制定され、三つ葉銀杏をモチーフにしています。旧制中学校時代は「中」の文字が用いられ、新制高等学校になってからは「高」の文字に変わりました。制服は男子が黒の詰襟、女子は紺色のセパレートブレザーが採用されています。

学校生活

授業は1校時65分の5限または6限で行われ、火曜日は6限授業、木曜日には50分のロングホームルームが設けられています。また、本校では毎年定期的に体育・文化イベントや生徒会活動が行われ、自らの成長を促進しています。

交流活動

特筆すべきは1996年から始まったイギリスのイートン・カレッジとの交流です。毎年生徒の希望者が選ばれ、夏季にイートン校で3週間過ごし、地元の学生との交流が図られます。さらに、隣接する済々黌高等学校との野球対抗戦も恒例行事となっています。

同窓会と沿革

卒業生のネットワークは「江原会」という同窓会によって支えられており、東京や関西など地域に分かれて活動しています。沿革においては、さまざまな歴史的な変遷が見られ、旧制中学校時代からの伝統が受け継がれています。

熊本地震の影響

2016年の熊本地震によって学校も多くの被害を受けましたが、その後の復興や改修が進められています。仮校舎の設置や一部施設の修復が行われ、教育が継続されています。

アクセス

アクセスはJR豊肥本線の水前寺駅や熊本市交通局の味噌天神前電停から徒歩圏内にあります。また、バス路線が発達しているため、通学にも便利な立地です。

熊本県立熊本高等学校は、長い歴史と伝統を持ち、その教育理念を大切にしながら未来を担う人材を育成している学校です。

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