熱中スペース午前1時

熱中スペース午前1時

「熱中スペース午前1時」は、1981年4月4日から1982年4月3日まで毎日放送（MBSラジオ）で放送されたラジオ番組です。この番組では、フォークグループの「猫」とフォークデュオの「風」のメンバーである大久保一久さんと、1980年にデビューしたばかりの柏原よしえさんがパーソナリティを務めました。面白いことに、柏原さんにとってはこの番組が初めてのラジオパーソナリティの経験だったのです。

番組は隔週で生放送と録音放送が行われる形式で、リスナーとのふれあいを大切にしました。生放送は千里丘放送センターのスタジオから、録音放送は東京支社のスタジオから行われていました。番組の特徴の一つは、「方言を大切にしよう」というテーマです。このテーマに基づき、リスナーには自分が住む地域の方言でハガキを送るように呼びかけ、その結果として多様な方言が番組に寄せられました。

大久保さんは広島出身であり、地元の広島弁を交えたトークを展開しました。一方、柏原さんは大阪で育ったものの、テレビではあまり使用しない関西弁をあえて取り入れ、より親しみやすい雰囲気を作り上げていました。このような言葉の使い方は、リスナーにとっても新鮮だったことでしょう。

主なコーナーには「熱中してま〜す」があり、これはリスナーが現在夢中になっていることをエピソードとして紹介するものでした。リスナーから送られてきた体験談や趣味について、リスナー自身が語ることで、より一層の親近感が生まれました。

また「アマチュアバンド登竜門」というコーナーでは、アマチュアのバンドや歌手が送ったカセットテープを聴き、二人がその感想を述べたり批評したりしました。このコーナーは特に音楽好きのリスナーに好まれたことでしょう。さらに、人生や青春について考えるコーナーもあり、リスナーとの対話を深める内容が展開されました。

「熱中スペース午前1時」は、その独特のスタイルとリスナーとの絆を築く姿勢から、多くの人々に愛された番組でした。地元の方言やリスナーの生活、趣味を紹介することで、全国のリスナーと直接つながる時間を創出しました。このように、愛されるラジオ番組として歴史に名を刻んでいるのです。

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