熱田神宮公園野球場

熱田神宮公園野球場（熱田愛知時計120スタジアム）

熱田神宮公園野球場、通称「熱田球場」は、愛知県名古屋市熱田区の熱田神宮公園内にある野球場です。1950年に熱田神宮宮域整備事業の一環として建設され、長年にわたり地域の野球ファンに愛されてきました。

歴史

熱田球場は、1963年にメインスタンドが建設され、1986年に改築されました。特に、愛知県の高校野球の聖地として知られ、全国高等学校野球選手権愛知大会の決勝戦が長年開催されてきました。2021年以降は、決勝戦の舞台は主に岡崎市民球場に移っていますが、熱田球場は今もなお重要な野球場として利用されています。2008年には、高校野球選手権西愛知大会の準決勝と決勝戦が開催されました。2018年からは、東愛知大会と同様に岡崎市民球場が使用されています。

2018年4月1日、名古屋市熱田区に本社を置く愛知時計電機が施設命名権を取得し、球場の名称は「熱田愛知時計120スタジアム」となりました。「120」は、愛知時計電機が創立120周年を迎えたことに由来し、契約期間は3年間、使用料は税別120万円です。

なお、「熱田神宮」の名前がついていますが、球場は熱田神宮の敷地内にはなく、約1,000m離れた神宮公園内に位置しています。公園内には、国の史跡に指定されている断夫山古墳もあります。

施設概要

熱田神宮公園は都心の住宅街に位置し、その中に断夫山古墳、野球場、グラウンドが配置されているため、野球場の施設面積は限られています。一塁側とネット裏は民家や寺院に隣接しており、飛球防止ネットが設置されています。三塁側も、他のグラウンドへの飛球防止のためネットが設置されています。また、外野方向は堀川の土手であるため、グラウンドやスタンドの拡張は難しい状況です。

球場の座席は、ネット裏席と内野席はすべてベンチシートで、外野席は芝生席となっています。スコアボードは得点、SBO（ストライク、ボール、アウト）、選手名を表示できますが、選手名のみ手書きでの表示です。特徴的なのは、ストライクが緑色のランプ、ボールが黄色のランプ、アウトが赤色のランプで表示されることです。

エピソード

現在はプロ野球の試合には使用されていませんが、1986年には中日ドラゴンズのファン感謝デーが開催されました。これは、同年オフにナゴヤ球場の改修工事が行われたためです。1987年には、ナゴヤ球場の改修工事が3月までかかったため、中日ドラゴンズのオープン戦の代替本拠地として使用されました。2023年には、中日ドラゴンズが秋季キャンプで使用しました。

アクセス

熱田神宮公園野球場へのアクセスは以下の通りです。

名古屋市営地下鉄名城線：西高蔵駅下車、徒歩約5分。
名古屋市営地下鉄名港線：日比野駅下車、徒歩約15分。

また、公園利用者用と野球場専用の駐車場があり、約90台が駐車可能です。

まとめ

熱田神宮公園野球場は、高校野球の歴史とともに歩んできた野球場であり、現在は「熱田愛知時計120スタジアム」として新たな歴史を刻んでいます。その立地や施設の特徴から、プロ野球の試合での使用は少ないですが、地域の野球ファンにとっては、かけがえのない場所です。今後も、多くの野球ファンに愛され続ける野球場となるでしょう。

もう一度検索