全国高等学校野球選手権愛知大会

全国高等学校野球選手権愛知大会は、夏の甲子園として知られる全国高等学校野球選手権大会の愛知県予選です。1948年（第30回大会）から愛知県独自の代表を送り出すようになり、長きにわたり数々のドラマを生み出してきました。

歴史

愛知県勢は、1947年まで東海大会に参加していました。初期の大会では三重県勢に敗れて全国大会への出場を逃したこともありましたが、1916年（第2回大会）から1935年（第21回大会）まで20回連続優勝を果たすなど、東海大会では圧倒的な強さを誇っていました。1941年（第27回大会）を除き、28回開催された東海大会のうち、愛知県勢が24回優勝しています。

1948年（第30回大会）から愛知県は単独で代表を出すようになり、1998年（第80回大会）以降は、大会回数の下一桁が0となる記念大会に限り、東愛知と西愛知の2代表が選出されるようになりました。

2005年（第87回大会）には準決勝・決勝がナゴヤドームで開催され、地方大会の決勝がドーム球場で行われたのは全国初の試みでした。翌2006年（第88回大会）も同様にナゴヤドームで決勝戦が行われ、2007年（第89回大会）には雨天順延の影響で準々決勝がドーム球場で行われました。

参加校数では、1982年（第64回大会）から2009年（第91回大会）まで神奈川県が全国最多でしたが、2010年（第92回大会）以降は愛知県が全国最多となっています。一時的に2位に後退した時期もありましたが、2019年以降は再び単独で全国最多の参加校数を誇っています。

使用球場

準々決勝以降は、主に岡崎中央総合公園野球場（岡崎レッドダイヤモンドスタジアム）が使用されます。その他、以下のような球場が利用されています。

熱田愛知時計120スタジアム（熱田神宮公園野球場）
パロマ瑞穂野球場（名古屋市瑞穂公園野球場）
小牧市民球場（小牧市総合運動場野球場）
平島公園野球場（一宮市営球場）
阿久比球場
豊橋市民球場
豊田市運動公園野球場
刈谷球場
春日井市民球場

過去には、半田市営半田球場、津島市営球場、ナゴヤドーム、ナゴヤ球場なども使用されていました。

日程

全国最多の参加校数を誇る一方で、大会日程は非常に厳しくなっています。例年、6月末か7月第1週に開幕しますが、海の日を過ぎて夏休みに入るまでは平日開催が行われません。そのため、大会序盤で雨天順延が発生すると、決勝まで最大6連戦などの過密日程になることもあり、選手への負担が問題視されています。県高野連には、開幕の前倒しや平日開催を求める声も多いものの、県教育委員会や校長会の意向で期末試験前の開催や学校がある期間の平日開催は見送られています。しかし、2019年（令和元年）には過密日程を避けるため、雨天延期日ではあるものの、7月9日(火)・16日(火)・17日(水)に平日試合が実施されました。

2代表制時の地域区分

記念大会で2代表制が採用される際の地域区分は以下の通りです。

東愛知：三河地方と尾張のうち知多地域（東海市、大府市、半田市、常滑市、知多市、知多郡）の参加校
西愛知：知多地域を除く尾張地区の参加校

歴代代表校

愛知代表校の全国大会での成績については、「全国高等学校野球選手権大会 (愛知県勢)」を参照してください。

参加校数

参加校数は、日本高野連の発表に基づき、連合チームを1校としてカウントしています。

放送体制

メ～テレでは決勝戦を中継しており、2012年までは準決勝以降も中継していました。NHK名古屋放送局では、東海3県向けに準決勝以降を中継しています。また、県内の一部ケーブルテレビでは、自社制作で各地の球場から中継を行っており、メ～テレのアナウンサーも実況に参加しています。

ラジオでは、瀬戸市のコミュニティFM局Radio SANQが地元6校の全試合を中継（2021年まで）していたり、コミュニティFM Pitch FMがキャッチネットワークで生中継されない地元校の試合の一部を生中継（2016年まで）していました。東海市のコミュニティFM局メディアスエフエムも、市内の高校の試合を生中継（2021年まで）していました。

2017年からは、バーチャル高校野球で準決勝・決勝（メ〜テレ制作）が配信され、2021年からは各ケーブルテレビ制作の中継も配信されています。

関連項目

全国高等学校野球選手権地方大会
額田県 - 現在の東愛知大会の地域区分とほぼ同じ地域を管轄していた。
第102回全国高等学校野球選手権大会（2020年） - 新型コロナウイルス感染拡大の影響で本大会・地方大会が全面中止となったため、代替大会として「夏季愛知県高等学校野球大会」が開催された。

外部リンク

* 愛知県高等学校野球連盟

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