片上

片上（かたかみ）の概要

片上は岡山県備前市に位置する地区で、かつての和気郡片上町にあたります。主に東片上と西片上から構成され、市内の中心市街地であり、東片上は市役所の所在地となっています。江戸時代には西片上は岡山藩公認の港町・宿場町として栄えていました。2021年の人口は3347人（男性1651人、女性1696人）で、世帯数は1646世帯です。郵便番号は、東片上が705-0022、西片上が705-0021です。

地理と交通

国道2号が東西に走り、JR赤穂線の西片上駅と備前片上駅の2つの駅があります。ターミナルバス停も整備され、交通の便が良いです。商業の中心地は西片上に位置し、片上商店街があるものの、現在はシャッター商店街化が進み、マックスバリュやエディオンなど大型店舗が中心になっています。

街の南側には備前港があり、港に沿って工業地帯が広がっています。国道2号の北側は丘陵地となっており、住宅や商業地域は主に南側に集中しています。片上湾の奥に位置しており、湾は古代から重要な航路地点でした。江戸時代にはすでに東西に分かれており、雇用や商業の中心は西片上にありました。

歴史

片上の地名は古くから存在し、「かた」という表記は複数ありました。平安時代の記録により、857年には備前国司がこの地で滞在したことが確認されています。鎌倉時代以降、山陽道が現在の市の西側を通るようになり、交通が発展しました。戦国時代において、羽柴秀吉が片上を経由した記録も残っています。

江戸時代に西片上村は主要街道沿いに宿場が整えられ、商業が盛んでした。特に岡山藩の蔵屋敷が設けられ、地元産物の流通が行われていました。明治時代に入り西上村と東片上村が合併し片上村が成立、後に町制を施行することになります。

1914年に片上鉄道が開通し、交通の便が向上、工業も発展し始めました。その後、町は合併を繰り返し、平成17年には現在の備前市が誕生しました。今でも、西片上には多くの寺社が残っており、真光寺本堂や三重塔は国指定の重要文化財に指定されています。

現在の状況

現在、片上は商業と住宅、工業が融合した地域です。特に西片上には数多くの企業や店舗が集まり、地域経済を支えています。行政機関が所在する東片上でも、文化や教育施設が充実し、地域活動の中心として機能しています。

もしも地域の再開発に関心があれば、かつてのアルファビゼン跡地の再利用計画などが挙げられ、地域活性化が期待されています。病院や教育施設も計画されており、今後の発展が楽しみな地域でもあります。片上は古代から続いた歴史を背景に、現代社会のニーズに応える新しいビジョンを持った街へと進化し続けています。

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