片岡伊三郎

片岡伊三郎について

片岡伊三郎（かたおか いさぶろう）は、1894年7月12日に千葉県で生まれ、1966年1月4日に逝去した昭和期の実業家であり政治家です。彼の人生は商業活動と政界での活躍を通じて、日本の経済と社会に多大な影響を与えました。彼は衆議院議員として3期にわたり国政に参加し、また政界引退後には宗教活動にも情熱を注ぎました。

初期の経歴

片岡伊三郎は、千葉県山辺郡東金町上宿（現在の東金市）で生まれました。彼は片岡善助の三男として育ち、1911年には千葉県立成東中学校（現在の千葉県立成東高等学校）を卒業しました。卒業後、彼は家業に勤しむこととなり、合名会社片岡商店ゲタモに入社し、呉服業にも従事しました。これを皮切りに、片岡は実業家としての道を歩むことになります。

ビジネスキャリア

彼はその後、大洋土地建物の社長や千葉県繊維製品統制の社長、さらに千葉紡績の社長として数多くの重要なポジションを歴任しました。戦後には千葉県商工経済会の評議員、千葉県衣料品小売組合連合会の会長、千葉商工会議所の会頭を務め、地域の経済振興に貢献しました。これらの職務を通じて、片岡は地域の商業と産業の発展に寄与したのです。

政治活動

1946年には第22回衆議院議員総選挙で、千葉県選挙区から日本自由党の公認候補として立候補し、見事に当選を果たしました。彼はその後も千葉県第3区から出馬し、連続して再選され、最終的には衆議院議員として3期在任することとなります。この間、第2次吉田内閣の運輸政務次官や日本自由党の総務、千葉県支部長などの重要な役職を務め、国政に大きな影響力を持つ政治家としての地位を確立しました。

しかしながら、第25回総選挙では自由党の公認で立候補したものの、残念ながら落選してしまいます。これを契機に彼は政界から引退し、宗教活動に転身します。

政界引退後の活動

片岡は政界からの引退後、日蓮宗の信者として布教活動を行いました。その後の彼の人生は、信仰とともにある平穏な日々であったと推測されます。彼は1966年1月4日に71歳で亡くなり、死後に勲三等旭日中綬章を追贈され、正五位に叙されました。彼の生涯は、日本の戦後の経済成長と社会の変革に密接に関連しており、その影響は今もなお地域社会に残されています。

参考文献

• - 人事興信所編『人事興信録 第15版 下』人事興信所、1948年。
• - 『千葉大百科事典』千葉日報社、1982年。
• - 衆議院・参議院『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
• - 石井暉二『光芒の人 千葉県人物事典2（政治編－国会議員）』ぎょうせい、1990年。
• - 『国政選挙総覧 1947-2016』日外アソシエーツ、2017年。

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