片平 (仙台市)

片平（かたひら）について

片平は宮城県仙台市青葉区に位置し、行政区域として片平一丁目と片平二丁目があります。2022年のデータによると、片平の人口は1754人、世帯数は1096世帯です。片平は仙台市の都心部の南西に広がり、その地域は住居表示制度が実施されているため、エリアの整理が進んでいます。

地理

片平一丁目は、青葉通の大町交差点から晩翠通との交差点にかけての区間の南側に位置しており、仙台法務合同庁舎や仙台高等裁判所などの法的機関が集まっています。また、良覚院丁庭園や仙台市青葉消防署片平出張所、仙台市立片平丁小学校などもこのエリアに存在します。

一方、片平二丁目は主に東北大学の片平キャンパスに占められており、その南側には東北学院大学土樋キャンパスがあります。元々、片平キャンパスの一部は東北学院大学に売却される計画がありましたが、その計画は大幅に縮小され、一部のみが譲渡される形となりました。

歴史

片平の名は、仙台城下町の中心に位置する芭蕉の辻と、広瀬川に近い下町段丘との間の段丘崖が由来であると考えられています。江戸時代には、現在の片平の範囲は北一番丁から南の片平まで広がり、伊達氏一族や仙台藩重臣の大屋敷が立ち並んでいました。当時、これらの家は他藩の大名と同等の石高を保有していたことから、「大名小路」とも呼ばれていました。また、片平は「大広町」や「広丁」という名称でも知られていました。

幕末期には区域の名称が変わり、大町以北が大名小路、以南が片平丁と呼ばれるようになりました。戊辰戦争後、仙台藩の重臣たちの屋敷は明治政府に譲渡され、片平には公共機関や官立学校が多数設置されることとなりました。1970年には住居表示が実施され、現在の片平という名が生まれました。

片平丁通り

地元の歴史的町名を活用する事業の一環として、仙台市道青葉1315号の一部に「片平丁通り」という通称が制定されました。北端は南町通との交差点、南端は南六軒丁通りに接続し、現在の青葉区片平の南西部を通過しています。車道は片側一車線ずつの二車線で、両側に歩道が設けられています。

交差する道路と沿道の施設

片平周辺には多くの重要な施設があります。具体的には、仙台市消防局青葉消防署片平出張所や裁判所（仙台高等裁判所、仙台地方裁判所、仙台家庭裁判所、仙台簡易裁判所）などが含まれます。また、仙台市立片平丁小学校や東北大学片平キャンパス、放送大学宮城学習センター、片平公園なども近隣に位置しています。地域の教育機関や公共施設が豊富で、地元住民にとって便利な環境が整っています。

こうした片平の独自の地理、歴史、そして文化が、地域社会を形成し、住民が大切にしている資源となっています。

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