片平城

片平城 (かたひらじょう)

片平城は、福島県郡山市片平町上舘にあった日本の城（山城）です。

概要

築城時期は定かではありませんが、戦国時代にこの地を治めていた安積伊東氏が、平地にあった片平下館の防衛機能を強化するために、山の上に築城したと考えられています。別名、上舘城とも呼ばれていました。

1576年（天正4年）、三春の田村氏による攻め込みを受け落城。城主であった伊東大和守は、蘆名氏を頼り会津へと逃れました。その後、片平城は田村氏の傘下にあった大内氏に与えられ、大内親綱が片平氏を名乗り城主となりました。大内氏はその後、蘆名氏、伊達氏と主君を次々と変え、蘆名氏滅亡のきっかけを作ることにもなります。

1590年（天正18年）、豊臣秀吉の奥州仕置により伊達政宗が安積郡を没収されると、片平氏は仙台に移り、片平城は蒲生氏の蒲生式部に与えられました。蒲生氏の時代に廃城になったと考えられています。

現在の状況

現在、城域の北西部分に曲輪の地形が残存しています。城跡には石碑や案内板が設置され、雰囲気を盛り上げるためのかがり火台なども置かれています。地元の町内会などが中心となり、城跡を観光資源として活用する取り組みが進められています。

周辺情報

片平の三ヶ寺: 城主の菩提寺である常居寺をはじめとする三つの寺院が近隣に並んでいます。
山ノ井農村公園: 別名「うねめ公園」とも呼ばれ、「うねめ伝説」の舞台として知られています。
王宮伊豆神社: 伊東祐長が勧請した神々や、葛城親王、春姫（うねめ伝説）などが祀られています。

交通アクセス

東北自動車道 郡山ICから福島県道55号郡山矢吹線などを経由し、車で約15分（片平町新町の集落付近に案内板あり）。

関連項目

日本の城一覧

脚注

参照文献：垣内和孝『郡山の城館』(歴史春秋社、2015年) 12-13頁

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