牛木素吉郎

牛木素吉郎のプロフィール

牛木素吉郎（うしき そきちろう）は、1932年6月12日に新潟県中頸城郡津有村（現在の上越市）で誕生したサッカージャーナリスト及び元サッカー選手です。彼はまた、兵庫大学経済情報学部の教授として、長年にわたり学問の発展にも寄与してきました。

経歴の背景

牛木は太平洋戦争中、朝鮮に住んでいましたが、1945年の終戦に伴って日本に帰国しました。帰国後は親戚を頼りに新潟に移り、そこでの暮らしが彼のサッカーとの出会いに繋がりました。中学時代にサッカーを始め、以後の青春時代にその魅力に引き込まれていきます。

新潟県立新潟高等学校を卒業した後、東京大学文学部社会学科に進学。大学ではア式蹴球部に在籍し、サッカー活動を続けました。1956年に大学を卒業し、東京新聞に入社したのを皮切りに、1959年には読売新聞に転職。そこで、運動部編集委員として約30年間、サッカーを含むスポーツ取材に専念しました。特に1969年には読売サッカークラブの設立にも関与しました。

サッカージャーナリストとしての活動

牛木はサッカージャーナリストとしての地位を確立し、1966年創刊の『サッカーマガジン』において、2006年10月まで時評を連載しました。この期間彼は、日本のサッカー界に数多くの提言を行い、1993年にはミズノ・スポーツライター賞を受賞しています。彼の報道活動は特に国際的な舞台でのサッカーにおいても広がり、1970年から2010年までの11回連続でワールドカップを取材しました。

2002年大会では、故郷新潟の誘致に積極的に取り組み、ワールドカップ新潟県準備委員会の常任委員としても活躍しました。

教育者としての活動

1992年に読売新聞社を退社した後、牛木は1993年から2006年まで兵庫大学経済情報学部で教授を務め、社会情報論やスポーツメディア論などを担当しました。彼はまた、健康科学部でも兼任教授を務めており、教育界においてもその影響力を発揮させていました。2000年10月には読売・日本テレビ文化センター北千住において「ビバ!サッカー講座」を開講し、サッカーの試合分析や社会的側面についての講義を行ってきました。

現在では、この講座を発展させ「牛木素吉郎＆ビバ!サッカー研究会」を主宰し、サッカー研究に力を注いでいます。

業績と受賞歴

牛木素吉郎のサッカー取材と研究の成果は多くの評価を受け、2011年8月9日には第8回日本サッカー殿堂の顕彰者に選ばれました。これにより、彼の長年の努力や貢献が公式に認められた形となりました。

主な著書

彼の著書には、『サッカー世界のプレー 1970メキシコ大会』や、『ワールドカップのメディア学』などがあり、サッカーに関する多様な視点からの考察が行われています。これらの著作は多くのサッカーファンや研究者に読まれており、彼の専門知識は広く受け入れられています。

牛木素吉郎は、サッカーの魅力を広めるため尽力し続けている、非常に影響力のある人物です。

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