牛津駅

牛津駅

牛津駅（うしづえき）は、佐賀県小城市の牛津町柿樋瀬（かきひせ）に位置する、九州旅客鉄道（JR九州）長崎本線の鉄道駅です。小城市の主要な駅の一つとして、地域の交通を支えています。

歴史

牛津駅の歴史は古く、明治時代の1895年（明治28年）5月5日に、当時の九州鉄道（初代）の駅として開設されました。開業当初は旅客と貨物の両方を取り扱う一般駅でした。

その後、1907年（明治40年）7月1日には九州鉄道が国有化されたことに伴い、帝国鉄道庁（後の国鉄）の駅となります。

昭和後期には取り扱い業務が縮小され、1982年（昭和57年）11月15日には貨物営業を終了、続いて1984年（昭和59年）2月1日には荷物取り扱いも廃止されました。1985年（昭和60年）1月20日には一時的に駅員が配置されない無人駅となりましたが、その後業務委託駅として再び駅員が配置される時期もありました。

1987年（昭和62年）4月1日、国鉄の分割民営化に伴い、牛津駅はJR九州の管轄に移管されました。

駅施設の近代化も進められ、2001年（平成13年）4月20日には現在の特徴的な駅舎に改築されています。

近年では、2021年（令和3年）3月26日に待合室にストリートピアノが設置され、地域の交流や音楽イベントの場としても活用されています。しかし、鉄道駅としての業務体制は変化し、2022年（令和4年）3月11日をもってきっぷの窓口販売を終え、翌3月12日からは再び無人駅となりました。

そして、2024年（令和6年）10月3日からは、ICカード「SUGOCA」が利用できるようになり、乗降時の利便性が向上しています。

駅構造

牛津駅は地上に相対式のホームが2面2線配置された構造を持つ駅です。駅舎側のホームと反対側のホームがあり、ホーム同士は跨線橋を使って行き来します。現在の駅は無人駅として運営されています。

駅舎は2001年に改築された鉄筋コンクリート造りの平屋建てで、そのデザインが特徴的です。外壁には焼成レンガや花崗岩が用いられており、全体として赤レンガ倉庫を思わせる、歴史と趣を感じさせる外観となっています。

利用状況

牛津駅は地域住民の通勤・通学などに利用されており、2023年度の1日平均乗車人員は631人でした。

駅周辺

牛津駅の周辺は、小城市牛津町の中心部にあたり、市街地が形成されています。生活に必要な施設や公共機関が集積しています。

主な周辺施設としては、牛津公民館や牛津体育センターといった公共施設、佐賀県立牛津高等学校や小城市立牛津中学校などの教育機関があります。また、牛津郵便局や歴史的建造物である牛津赤れんが館なども点在しています。

企業の拠点としては、佐賀板紙本社工場やコトブキ製紙本社・工場などが見られます。憩いの場としては、津の里公園や牛津総合公園が整備されています。

駅周辺には主要な道路も通っており、国道34号線や国道207号線がアクセスを担っています。また、近くには牛津川が流れています。

バス停留所

牛津駅周辺には複数のバス路線が乗り入れています。

祐徳バス「牛津駅前」停留所: 駅からは少し離れた国道207号線沿い（約150m）に位置しており、佐賀駅バスセンター方面や江北駅、鹿島バスセンター、武雄温泉駅方面への路線が発着します。

駅前ロータリーの各停留所: 駅舎前のロータリー内には、祐徳バスの国道沿いの停留所とは別の場所に複数の交通手段の乗り場があります。
あいのりタクシー「牛津駅前」停留所: 芦刈、住ノ江、福富、道の駅しろいし方面への利用が可能です。
小城牛津線: 中江良、小城駅、小城バスセンター方面を結んでいます。
牛津町巡回バス「牛津駅」停留所: 町内の各方面（アイル、柿樋瀬、勝団地、砥川、芦刈、天満など）を結ぶ地域内交通が利用できます。

隣の駅

JR九州長崎本線においては、牛津駅の隣は以下の駅となります。

久保田駅 ← 牛津駅 → 江北駅

久保田駅との間は上りの区間快速および普通列車が、江北駅との間は上下の区間快速および普通列車が運行されています。

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