牧之原市立相良小学校

静岡県牧之原市波津に位置する牧之原市立相良小学校は、地域の子どもたちが集い学ぶ公立の小学校です。その歴史は古く、明治時代にまで遡ります。

本校の始まりは、1874年（明治7年）1月1日に設立された「相良学校」に求められます。創設以来、地域の教育を担う機関として発展を続け、時代とともにその形態も変化してきました。特に戦後の1947年（昭和22年）4月1日には、当時の行政区画に合わせ、「相良町立相良小学校」と名称を改めました。これは、自治体の変遷と共に学校の名称が変化する一例と言えます。

学校にとって重要な象徴物もこの時期に誕生しています。1977年（昭和52年）には、学校の顔となる校章が1月8日に制定されました。続いて同年3月18日には、式典などで掲揚される校旗がお披露目され、学校の誇りとして大切にされることとなりました。さらに、この年を特別なものにしているのが、11月22日に制定された校歌です。この校歌の制作には、日本を代表する文化人である谷川俊太郎氏が作詞者として、そして世界的に活躍した作曲家である黛敏郎氏が作曲者として携わっており、その芸術性の高さは特筆に値します。著名な二人の手によって生み出されたこの校歌は、相良小学校の子どもたちに今も歌い継がれています。

近年では、少子化など社会情勢の変化に対応するため、学校の再編が進められています。その流れの中で、2017年（平成29年）4月1日には、同じ牧之原市内にある牧之原市立片浜小学校と統合し、より充実した教育環境を整備する一歩を踏み出しました。

相良小学校が受け持つ通学区域は広範に及び、牧之原市内の様々な地域から児童が通学しています。具体的には、相良、福岡、波津（波津1丁目から3丁目を含む）、汐見台、鬼女新田、大沢（大沢1丁目を含む）、そして大江といった地区が本校の通学区域に含まれており、これらの地域の児童たちが共に学び、成長を分かち合っています。

学校の周辺環境も、教育施設や行政施設が集まる中心的なエリアに位置しています。学校の敷地に隣接して、多くの卒業生が進学する牧之原市立相良中学校があり、小中学校間の連携も比較的容易です。また、同じく隣接地には静岡県立相良高等学校もあり、小・中・高と連携した教育環境が整っています。さらに、近くには牧之原市役所の相良庁舎や、地域の歴史を感じさせる相良城跡もあり、教育のみならず、地域の行政や文化の中心地としての性格も持ち合わせています。

このように、牧之原市立相良小学校は、明治からの長い歴史、著名な芸術家による校歌、そして周辺の教育・行政施設との近接性など、多くの特色を持つ学校です。地域の教育拠点として、未来を担う子どもたちの育成に日々取り組んでいます。

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