物質-細胞統合システム拠点

物質－細胞統合システム拠点（iCeMS、Institute for Integrated Cell-Material Sciences）は、京都大学に設置された、世界トップレベルの研究拠点を目指す研究機関です。

概要

iCeMSは、材料科学と細胞生物学という異なる分野の融合を推進し、生命科学の新たな展開を目指しています。具体的には、細胞を制御する機能を持つ物質を創り出すこと、そして生命現象から着想を得て、革新的な材料を開発することを目指しています。これらの研究活動を通じて、生命の基本的な原理やメカニズムの解明に貢献することを目指しています。

沿革

iCeMSは、文部科学省の「世界トップレベル研究拠点プログラム（WPIプログラム）」の一環として、2007年10月1日に設立されました。初代拠点長には、医学者である中辻憲夫が就任し、研究拠点の基礎を築きました。

2013年1月には、化学者の北川進が2代目の拠点長に就任し、材料科学分野における研究をさらに発展させました。特に、多孔性材料の研究において世界的な業績を上げています。

2023年4月には、ケミカル・バイオロジストである上杉志成が3代目の拠点長に就任し、化学と生物学の融合研究をさらに加速させることを目指しています。

研究分野

iCeMSでは、以下の様な分野で研究が進められています。

細胞制御物質: 細胞の機能を制御し、操作するための新しい物質を開発します。これにより、再生医療や創薬への応用が期待されています。
バイオマテリアル: 生命現象にヒントを得て、生体適合性の高い新しい材料を開発します。医療機器や組織工学への応用が期待されています。
イメージング: 最新のイメージング技術を開発し、細胞や組織の動態を詳細に観察します。これにより、生命現象の理解を深めます。

組織と運営

iCeMSは、京都大学の内部組織として運営されており、国内外の研究者との連携を積極的に行っています。また、研究成果の社会還元にも力を入れており、産業界との共同研究や技術移転も推進しています。

関連組織

文部科学省
日本学術振興会
内閣府
* 京都大学

iCeMSは、学際的な研究を通じて、生命科学と材料科学の未来を切り拓くことを目指しています。

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