特命女子アナ 並野容子

特命女子アナ 並野容子：地味な女子アナの華麗なる二面性

柳沢きみお氏による漫画作品『特命女子アナ 並野容子』は、2008年に連載され、その後2009年と2010年には実写映画化もされた人気作品です。一見どこにでもいる地味な女子アナウンサー、並野容子。しかし、その実態は、朝売テレビの会長・白川重助からの特命を受け、様々な事件を解決する敏腕捜査官という二面性を持ち合わせています。

並野容子：地味な外見と大胆な行動

主人公の並野容子は、33歳。職場では目立たない存在で、後輩からは女子アナとして適任なのか疑問視されることも少なくありません。しかし、その隠された素顔は、巨乳の美女。特命中は眼鏡を外し、髪を染め、帽子をかぶることで変装し、持ち前の色香と、時に大胆なアクションで事件解決に挑みます。帽子をブーメランのように投げて敵の目をくらますなど、独特の戦法も駆使します。尋問時には「玉潰し」という必殺技も炸裂させ、男性から情報を得る手腕も持ち合わせています。映画版では、原作以上にアクションシーンでのパンチラも多く見られるようになり、より大胆な演出となっています。

連載終了後も、コンビニコミックスに収録された番外編「特命係長VS特命女子アナ激闘編」でたびたび登場し、特命係長・只野仁との絡みも描かれています。

映画版における並野容子の変化

2009年版と2010年版の映画では、原作とは異なる並野容子の姿が描かれています。

2009年版では、昼の顔はドジで間の抜けたキャラクターとして描かれ、ギャグシーンやお色気シーンも多く含まれています。特命遂行においては、木持良夫という男性アナウンサーを時には利用することもあります。正義感と使命感の間で揺れ動く葛藤も描かれており、帽子のつばには鉄が仕込まれており、成人男性を一撃で倒せるほどの威力を持つという設定も追加されています。

2010年版では、地味さがより強調され、女子アナランキングで圏外になったりするなど、仕事に恵まれない姿が描かれています。キャラクター性は2009年版とほぼ同じですが、腰の低い人物として描かれています。夜の顔では、原作同様に鼻孔シーンや色香、玉潰しなどを使い、情報を得る場面が見られます。

その他の登場人物

白川重助会長は、並野に特命を下す人物。原作では厳格な性格ですが、映画版では2009年版は気性が激しく、2010年版では原作に近い落ち着いた人物として描かれています。

木持良夫は、朝売テレビに所属する冴えない男性アナウンサー。並野をストーカー的に思っており、並野の巨乳に気づいています。映画版では、2009年版では明るいキャラクターとして描かれ、並野の正体を知らずに特命に協力します。2010年版でも、昼の並野をバカにするなど原作を意識した描写が見られます。

映画版について

2009年版『特命女子アナ 並野容子』は、シネマート六本木で限定公開され、DVDも発売されました。豪華キャスト陣が出演し、原作とは異なる展開や、独自のキャラクター設定で話題となりました。2010年版『特命女子アナ 並野容子 LOVE IS OVER』もシネマート六本木で公開され、新たな展開とキャストで、更なる人気を博しました。両作品とも、原作の世界観を踏襲しながらも、映画独自の面白さを演出しています。

まとめ

『特命女子アナ 並野容子』は、地味な女子アナウンサーの裏の顔と、彼女を取り巻く個性的なキャラクター、そしてスリリングな事件解決劇が魅力の作品です。漫画、映画版それぞれに異なる魅力があり、どちらも楽しめる作品となっています。原作漫画と映画版を比較検討することで、より深く作品の世界観を理解することができるでしょう。

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