特急「北斗1号」殺人事件

特急「北斗1号」殺人事件

西村京太郎の推理小説『特急「北斗1号」殺人事件』は、1987年に光文社から刊行された作品です。

あらすじ

恋人に裏切られ、多額の借金を背負ってしまった風見ゆう子は、絶望の淵で死を求め北海道へ向かいます。青函連絡船で自殺を図るも失敗。函館から乗車した特急「北斗1号」で、見知らぬ男から3日間の同行を依頼され、100万円を受け取ります。男との旅の途中、彼女は複数の殺人事件が発生していることをニュースで知ります。そのうちの一人は、列車内で彼女に声をかけてきた宝石商でした。

同行者の羽島裕から、宝石商との関係や彼の評判について聞かされたゆう子は、特に疑うことなく受け入れます。その後、ゆう子は羽島と別れ、流氷で自殺を図りますが、警察に阻止されます。警察は彼女を殺人事件の容疑者として逮捕しますが、身に覚えのないゆう子は羽島に証言を求めます。しかし、羽島はゆう子の主張とは異なる証言をし、彼女は窮地に立たされます。

事件は警視庁の十津川警部らの手に委ねられます。十津川は、ゆう子の友人から彼女が借金被害者であることを聞き、見方を変え始めます。しかし、ゆう子を騙したとされる男が殺害され、事態はさらに複雑化します。

勾留中のゆう子は、突然犯行を自供し、直後に自殺を図ります。事件の真相は一体何なのか。十津川警部は事件の真相を解き明かすことができるのか。

登場人物

十津川省三: 警視庁の警部。
亀井定雄: 十津川の部下。
風見ゆう子: 借金を抱え、自殺を試みる女性。殺人事件の容疑者となる。
羽島裕: ゆう子に同行を依頼する謎の男。
小坂井はるみ: ゆう子の友人。
吉岡宏
原田修
山崎信一郎
北原冴子
立花めぐみ
本橋ユキ
丸山

テレビドラマ

2005年には、高橋英樹主演でテレビドラマ化されました。ドラマ版では、風見ゆう子が自殺せず、前向きに生きるラストに変更されています。また、真犯人の結末も逮捕という形に変更されています。

キャスト

十津川警部 - 高橋英樹
亀井刑事 - 愛川欽也

その他

この作品は、オホーツク海を舞台にしたミステリーとしても知られています。

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