特殊救助隊

特殊救助隊（Special Rescue Team, SRT）

概要

特殊救助隊は、警視庁警備部に属し、人命救助活動を主な任務とする専門部隊です。この部隊は、災害や事故によって危険にさらされた人々を救助するために特化した技術と装備を持っており、効果的な対応を行います。

来歴

特殊救助隊の前身は、1972年に設立された機動救助隊です。この機動救助隊は、各機動隊と特科車両隊に編成され、災害対策課の指揮のもとで活動しました。これにより、要救助者を迅速かつ正確に救助することが可能になりました。特に、東日本大震災をきっかけに、さらに専門的な隊が必要とされ、2012年に特殊救助隊が設立されました。

編成と活動

特殊救助隊は、東京・立川市にある警視庁多摩総合庁舎を拠点にしています。ここでは、地上交通が麻痺した際に、警視庁航空隊と連携して迅速に展開できる体制が整えられています。隊員は3交替制で勤務し、常に即応体制を維持しています。

特殊救助隊は、都内にとどまらず、日本全国及び海外へも派遣され、広域緊急援助隊としての役割も果たします。また、通常業務のほかに、他の機動隊員に対する技術指導や研修も行っており、警視庁全体の救助技術の向上を図る重要な役割を担っています。

対応業務

特殊救助隊は、災害時の救助活動に加え、警察のさまざまな任務も担当しています。これには、侵入が難しい現場での証拠物の捜索や、爆発物などの危険物の検索といった業務が含まれます。

制服と装備

隊員の制服には、素早さとしなやかさを象徴する黒豹のワッペンが付けられており、隊のイメージを強調しています。また、広域緊急援助隊特別救助班（P-REX）の指定を受けており、出動時には水色のユニフォームを着用します。

装備品としては、レスキュー車や各種建設機械、生存者探知センサー、心電図を表示する機器などが整えられており、隊員のヘルメットには小型カメラが取り付けられ、リアルタイムで救助の状況を本部や遠隔地に送信できる体制が整っています。レスキュー車については、緑色が基調で、機動救助隊の車両と共通点を持ちながら、白帯部分に描かれた黒豹のシンボルは異なるデザインで、他部隊との差別化を図っています。

結論

特殊救助隊は、迅速で的確な救助活動を行うために設立されたプロフェッショナルな部隊です。彼らの活動は、災害時における多くの命を救うために欠かせない存在であり、日々の訓練や技術向上に取り組んでいます。

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