特許料

特許料について

特許料とは、発明を特許として保護するために、特許権者が特許庁に支払う費用のことを指します。日本においては、この特許料の納付に関して特許法第107条で定められており、特許の効力を維持するための重要な手続きです。

特許取得の流れ

特許を取得するためには、特許出願を行い、その後に審査請求を行う必要があります。このプロセスを経て特許査定が下されます。特許査定がなされた後、発明者はその特許を商業的に利用することを他者に許可するか、または独占的に所有するかを選択することが可能です。なお、何の手続きを行わなければ、発明はパブリックドメインとなり、他の人が自由にその発明を商業利用できるようになります。

特許権の保護

特許権を保持したい場合、特許庁に所定の特許料を支払うことで、発明が特許原簿に登録され、法的に保護されることになります。これは特許法第66条第1項で定められており、特許料はしばしば「登録料」とも呼ばれます。特許権は一定の期間の間保護されるため、より長くその権利を維持したい場合は追加の費用、いわゆる「年金」を支払わなければなりません。

登録料の支払い

特許査定が下りた後、特許権を得たい場合、特許権者は特定の金額を必ず原則として30日以内に支払う必要があります。登録料の額は、基本料金に加え、請求項の数に応じて調整されます。特許査定後の特許料は3年分をまとめて支払うことが求められています。

年金制度の概要

特許権をより長期間維持したい場合、年金を支払うことが求められます。この年金は1年ごとに納付することができ、最長で出願日から20年間の保護が可能です。ただし、保護期間が長くなるにつれて、1年あたりの年金の額も増加していくため、注意が必要です。この仕組みは、長期間にわたって発明が独占されることを防ぎ、他者による発明の利用を促進することを目的としています。

納付方法

特許料は様々な方法で納付できます。具体的には、特許印紙の購入、予納、現金、電子現金、口座振替、クレジットカードが利用可能です。注意すべき点は、収入印紙を用いての納付が認められていません。

このように特許料は、特許制度を利用する上で欠かせない要素となっており、発明者がその権利を適切に維持するためには、きちんとした手続きを踏むことが求められます。また、特許庁が提供している各種情報を活用し、正確な料金体系を理解することも重要です。

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