犬飼武蔵

犬飼 武蔵（いぬかい たけぞう）: 概要

犬飼武蔵は、漫画『ドカベン』に登場する架空の人物であり、犬飼三兄弟の次兄として知られています。彼には兄に小次郎が、弟に知三郎がいます。アニメ版では声優に兼本新吾が起用されています。

人物

武蔵は高校時代、外野手から投手、捕手を経て再び外野手としてのキャリアを築いていきましたが、プロでは一塁手として活躍しました。彼の特徴は大柄な体格と素晴らしいバッティング技術で、特にホームランを打つ力に恵まれていました。彼は時折、フェンスを超えて観客席にまで球を打ち返す驚異的な力を持つ選手として描かれています。土佐丸高校では主に3番打者を担い、特に兄の小次郎や仲間の犬神了と共に、殺人野球と呼ばれる過激なプレースタイルの中心的な存在となりました。

武蔵の性格は、他の兄弟とは異なり非常に感情豊かで、時には涙を見せる一面もあります。特に高校3年時には、弟の知三郎が出場した試合で敗北を喫した際、思わず涙を流したこともありました。また、彼は鈍足が弱点として知られ、当時の仲間たちからはそれを指摘されることもありました。

経歴

高校時代

武蔵は、1年生の夏に甲子園に出場し、準決勝ではスタンドから途中出場しました。初打席では里中からホームランを打っています。2年生の春にはエースとしてファイナルにも進出したものの、延長戦で惜しくも敗れています。2年生の夏は捕手として犬神とバッテリーを組んで活躍しましたが、明訓高校戦での敗北が記憶に残っています。3年生の春には、最終回まで無気力試合を展開し、突如攻めに転じるという激しい戦略を取りますが、またしても敗北したことが彼の心に重くのしかかりました。高校最後の夏には、弟の知三郎がエースを務めるチームに決勝で敗れてしまいました。

プロ時代

1995年、武蔵は阪神タイガースに入団し、一塁手として存在感を発揮しました。彼の在籍中の阪神は、比較的厳しい成績が続きましたが、最後のシーズン2003年ではリーグ優勝に貢献しました。特にこのシーズンの得点圏打率が.500であったことが彼の活躍を物語っています。

彼は2000年のオープン戦でウエイトトレーニングをし過ぎて力の余剰を持つようになり、片手でのバッティングに挑んだところ、見事な二塁打を記録しています。また、犬飼三兄弟の中では唯一セ・リーグで活躍していたため、兄弟対決は少なかったものの、2003年の日本シリーズでは兄小次郎から壮絶なホームランを放つ場面もありました。

2004年には移籍し、四国アイアンドッグスで強打の4番打者として挑戦を続けました。彼がチームメイトに捕手への転向を提案した際には、周囲の懸念からそれは実現しませんでした。

背番号

• - 03（1995年 - 2003年）
• - 50（2004年 - ）

武蔵の人生は、情熱と努力で彩られた野球一筋の道を象徴しています。

もう一度検索