狩野行寿

狩野 行寿 (かりの ゆきかず)

狩野行寿は1994年7月31日に埼玉県川越市で生まれた元プロ野球選手で、内野手として横浜DeNAベイスターズに在籍していました。右投右打の彼は、アマチュア時代からその才能を開花させ、プロ入り後も多くのファンに愛されました。

経歴

プロ入り前

彼の野球人生は、中学生時代にセレクションを受けて硬式野球チーム「武蔵狭山ボーイズ」に参加するところから始まりました。しかし、当初は控え選手としてのスタートとなり、出場機会が限られていました。その後、川越工業高等学校に進学すると、「2番または9番」の遊撃手としてチームに貢献しましたが、対外試合では本塁打を記録することができませんでした。高校時代の彼を見て、平成国際大学硬式野球部の監督である大島義晴は彼の肩の強さと守備力に注目し、同大学へ進学することを勧めました。高校の2学年下には著名な選手である太田賢吾がいました。

大学時代

平成国際大学では1年次から関甲新学生野球のリーグ戦に出場し、彼の才能は次第に輝きを増していきました。特に2年春の作新学院大学戦では、1イニング2本の本塁打を含む合計3本の本塁打を打ち、9打点を挙げるという圧巻の成績でリーグ新記録を樹立しました。3年時には打率.378、2本塁打、14打点という成績で最多打点のタイトルを獲得し、4年時には主将としてチームを引っ張り、春季リーグ戦で7盗塁を記録しました。また、守備でも2年秋と3年秋には遊撃手としてベストナインに選出されるなど、攻守両面でその実力を発揮しました。

プロ入り

2016年のNPBドラフトでは、横浜DeNAベイスターズから7巡目で指名を受け、契約金2700万円、年俸700万円で入団が決まりました。彼はこの年に指名された選手の中で最も早く仮契約を結び、背番号36を与えられました。武蔵狭山ボーイズ出身者として初のプロ野球選手としての誇りを持ち、期待を背負ってのスタートでした。

DeNA時代

入団してからの数年間はイースタン・リーグでプレーしましたが、打率は伸び悩み、2017年には63試合出場で打率.134、1本塁打、2018年には68試合出場で打率.199という結果に終わりました。このシーズン後には台湾でのアジア・ウィンター・リーグにも参加。2019年も79試合に出場したものの、打率は.188、1本塁打に留まり、シーズン終了後には球団から戦力外通告を受けました。彼は引退を決意し、プロ野球選手としてのキャリアを閉じました。

引退後

引退後、狩野は秋季キャンプから打撃投手として新たなスタートを切りました。2022年からは広報としても役割を担い、球団との関わりを続けています。2023年に横浜DeNAベイスターズを退団した後も、プロ野球界への貢献を継続することが期待されています。

選手としての特徴

彼の持ち味は、故障をほとんど経験していないしっかりとした体力と、50メートル走で5秒9を記録する俊足、そして強肩です。加えて、球際での守備力も高く、特にその守備力はプロ仲間からも評価されていました。

狩野行寿は選手としてのキャリアを全うし、その後も横浜DeNAベイスターズで新しい役割を担いながら、野球界に貢献し続けています。

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