独立行政法人評価委員会

独立行政法人評価委員会について

独立行政法人評価委員会は、かつて日本の独立行政法人に対する評価を行っていた機関です。この組織は、独立行政法人の業務に関する実績評価や法令に基づいた業務を行い、その役割を果たしていました。しかし、2015年4月1日に廃止され、以降は主務大臣が独立行政法人の目標設定や評価を担うこととなります。さらに、総務省に設置された独立行政法人評価制度委員会が、主務大臣の業務を第三者的な立場から検証する役割を担っています。

設置省庁

2013年7月の段階では、独立行政法人評価委員会は12の府省庁に設置されていました。これには、内閣府、総務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省、原子力規制委員会および防衛省が含まれます。これらの省庁はそれぞれの独立行政法人に対する評価を行うために、評価委員会を持っていました。

各省庁の組織構成

評価委員会は、各省庁ごとに異なる構成を持っていました。以下に、2012年10月の各省庁の委員構成を紹介します。

内閣府

• - 委員数: 13人以内
• - 任期: 2年（再任可）
• - 委員長: 山本豊（京都大学大学院教授）
• - 委員長代理: 御厨貴（放送大学教授）

内閣府は国立公文書館や宇宙航空研究開発機構などの分科会を設け、業績を多角的に評価していました。

総務省

• - 委員数: 16人以内
• - 任期: 2年（再任可）
• - 委員長: 森永規彦（大阪大学名誉教授）
• - 委員長代理: 亀井昭宏（早稲田大学名誉教授）

こちらでは平和祈念事業特別基金や情報通信関連の分科会を設置し、専門的な評価を推進していました。

外務省

• - 委員数: 15人以内
• - 任期: 2年（再任可）
• - 委員長: 井口武雄（三井住友海上火災保険のシニアアドバイザー）

国際交流基金や国際協力機構に関連する業務評価が行われていました。

財務省

• - 委員数: 15人以内
• - 任期: 2年（再任可）
• - 委員長: 牟田博光（東京工業大学名誉教授）
• - 委員長代理: 岩村充（早稲田大学教授）

この省では、多様な財務関連機関の評価を担っていました。

文部科学省

• - 委員数: 30人以内
• - 任期: 2年（再任可）
• - 委員長: 門永宗之助（Intrinsics代表）

教育や文化に関連する多くの分科会を設けて、教育政策に対する評価を実施していました。

厚生労働省

• - 委員数: 30人以内
• - 任期: 2年（再任可）
• - 委員長: 猿田享男（慶應義塾大学名誉教授）

健康や福祉に関する評価を行い、広範な分野にわたる業務をサポートしていました。

農林水産省

• - 委員数: 30人以内
• - 任期: 2年（再任可）
• - 委員長: 渕野雄二郎（東京農工大学名誉教授）

農業や水産業に関連する評価も行っていました。

経済産業省

• - 委員数: 30人以内
• - 任期: 2年（再任可）
• - 委員長: 室伏きみ子（お茶の水女子大学教授）

産業技術や貿易の評価が行われていました。

国土交通省

• - 委員数: 30人以内
• - 任期: 2年（再任可）
• - 委員長: 木村孟（大学評価・学位授与機構長）

交通・インフラ関連の評価を行っていました。

環境省

• - 委員数: 7人以内
• - 任期: 2年（再任可）
• - 委員長: 松尾友矩（東洋大学常勤理事）

環境政策の評価に特化した機能を持っていました。

原子力規制委員会および防衛省

• - 委員数: それぞれの委員数は少数。特定の専門的な評価を行っていました。

このように、独立行政法人評価委員会は、各府省庁において独自の評価を行うための基盤を提供していましたが、2015年に制度が見直され、他の組織にその役割が移行しました。

終わりに

独立行政法人評価委員会の廃止は、独立行政法人の評価方法の根本的な転換を意味します。これにより、さまざまな専門機関が評価機能を担い、より多様な視点から法人の成果が評価されることが期待されています。

もう一度検索