猪崎かずみ

猪﨑かずみのプロフィール

猪﨑かずみ（いざき かずみ、1963年3月2日生まれ）は、鳥取県米子市出身の元女子プロボクサーです。彼女は花形ボクシングジムに所属し、36歳でプロへ転向した日本のボクシング史において特異な存在です。また、彼女は2児の母であり、最年長女子プロボクサーとしてギネスブックに記録されたことで話題となりました。実姉の鬼木のぞみは岡山市議会議員で、継父の中川健作は元米子市議会議員、アイドルグループのChelipの藤井美音は姪にあたります。

来歴

猪﨑は、鳥取県立米子南商業高等学校（現在の米子南高校）で陸上選手として活躍し、特に走り幅跳びでインターハイに出場した経歴があります。卒業後はユニチカに就職し陸上競技を続けていましたが、2年後に退社し、エアロビクスインストラクターへと転身しました。35歳で二人目を出産後、ボクシングに出会い、アマチュアとしてキャリアをスタートさせることになります。

2001年には八島有美の誘いでプロボクサーとしての道を歩み始め、10月10日に38歳でプロデビューを果たします。彼女のキャリアはここから本格的に始まりました。

日本王座獲得までのモメント

猪﨑は2003年に日本フライ級王座挑戦者決定戦で山口直子と対戦しました。この試合ではジャッジの採点が物議を醸し、猪﨑が試合を支配していたにもかかわらず、1人のジャッジはわずか1点差の採点をつけました。この試合は後に「耳を疑うもの」と称され、猪﨑の実力が知られるきっかけとなりました。

2004年9月18日、彼女は再戦で山口を破り、日本女子ボクシング協会（JWBC）の認定する日本フライ級王座を獲得します。その後も彼女は様々な試合を重ね、2006年に藤本りえとの再戦で王座を奪還します。

JBCでの活躍

2008年に日本ボクシングコミッション（JBC）による女子選手公認が始まり、猪﨑は第1回女子プロテストを受験、45歳で合格しました。この年齢を考慮して彼女は男女を通じて日本のボクシング界で最年長選手となりました。

8月22日、彼女はJBCデビューを果たし、上村里子を相手に3-0の判定勝ちを収めました。

幻の世界王座挑戦

2009年、猪﨑はWBC女子世界スーパーフライ級の暫定王座戦に挑む予定でしたが、健康問題から試合が中止されるという波乱の展開となります。これにより彼女の記録更新の機会が消失しました。

引退とその後

2010年、猪﨑は国内での引退を表明しました。この際、46歳304日で行われた試合が「最高齢女子プロボクサー」としてギネス世界記録に認定されました。その後、リハビリを経て、2011年にタイでの復帰戦を行い、勝利を収めます。

彼女はアマチュア時代を通じて15年間、ボクシングのキャリアを持ち、2014年に全ての活動を終えることを決意しました。

戦績と影響

猪﨑かずみのボクシング戦績は、JWBCで14戦し7勝5敗2分、JBCでは2戦1勝1敗。タイでの試合は3戦し1勝1KO2敗という成績です。国際舞台でも名を馳せた猪﨑は、女性アスリートの可能性を広げた重要な存在として記憶されています。

もう一度検索