猪野鹿次

猪野鹿次（いの しかじ）は、1879年（明治12年）に福岡で生まれ、その生涯を政治家、軍人として過ごしました。号を城南と称しました。

生い立ちと初期のキャリア

猪野鹿次は、猪野昌の長男として福岡の地で生を受けました。1900年（明治33年）には、福岡県中学修猷館を卒業し、その後の1902年（明治35年）には福岡県属として公務員の道を歩み始めました。しかし、彼はここで終わらず、陸軍へと進み、軍人としてのキャリアをスタートさせます。

軍人としての経歴

1904年（明治37年）2月、猪野鹿次は陸軍歩兵少尉に任官され、1905年（明治38年）8月には中尉へと昇進しました。この間、日露戦争に出征し、祖国のために戦いました。彼の軍人としての経験は、その後の人生に大きな影響を与えたと考えられます。

地方行政官としての活躍

軍人を辞した後、猪野鹿次は地方行政官としてその才能を発揮します。1913年（大正2年）10月には福岡県築上郡長に就任し、1916年（大正5年）2月には同県三井郡長へと転任しました。さらに1920年（大正9年）9月には筑紫郡長となり、その行政手腕を発揮しました。1926年（大正15年）6月に退官するまで、地方行政に尽力しました。

飯塚町長から市長へ

退官後の1926年（大正15年）8月、猪野鹿次は日本赤十字社福岡支部主事となりますが、1928年（昭和3年）4月にはこの職を辞し、同月、嘉穂郡飯塚町長に就任しました。そして、1932年（昭和7年）3月、飯塚町の市制施行に伴い、初代飯塚市長に就任しました。彼は、飯塚の発展に大きく貢献しました。

栄典

猪野鹿次の功績は、数々の栄典によっても証明されています。1926年（大正15年）7月には正五位に叙せられ、勲章としては、勲六等単光旭日章、1917年（大正6年）3月には勲五等瑞宝章、1924年（大正13年）5月には勲四等瑞宝章を受章しています。

猪野鹿次の生涯は、軍人、行政官、そして市長として、多岐にわたる分野での活躍によって彩られています。彼の業績は、後世に語り継がれるべきでしょう。

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