獅子吼会

獅子吼会（ししくかい）

獅子吼会は、法華宗本門流の大本山である鷲山寺の傘下にある宗教法人です。その位置づけについては、厳密な意味での新宗教とは異なりますが、法華系の新しい宗教運動の一つと見なされることもあります。

沿革

獅子吼会は、1913年（大正2年）に会祖である大塚日現（おおつか にちげん）によって創設されました。日現は当初、本門佛立講（現在の本門佛立宗）の熱心な信者として布教活動に励んでいましたが、在家信徒でありながら鷲山寺の徒弟となり、1909年（明治42年）に得度を果たします。しかし、寺務上の問題から自身の得度親となった僧侶を批判したことで破門処分を受け、鷲山寺を離れることになります。この出来事を経て、日現は自らの教団として獅子吼会を立ち上げたのです。

その後、日現の布教活動は法華宗本門流から正式に認められることとなり、1915年（大正4年）には再び僧侶としての身分を回復しました。これ以降、獅子吼会は本門流の傘下で活動を続け、本門佛立講とは異なる道を歩むことになります。1947年（昭和22年）に本門佛立講が本門佛立宗として独立した後も、獅子吼会は本門流内に留まり、現在に至っています。

獅子吼会の特徴として、歴代の会長が同時に鷲山寺の住職（貫首）を兼任している点が挙げられます。これにより、鷲山寺との緊密な関係が保たれています。また、俳優の緒形拳氏が信仰していたことでも知られています。

獅子吼会事件

獅子吼会の歴史において特筆すべき出来事として、「獅子吼会事件」と呼ばれる一連の騒動があります。会祖である大塚日現は、第二次世界大戦後、経営的に困難な状況にあった東洋大学に対して資金援助を行いました。この支援を通じて、日現自身が名誉学長に就任しただけでなく、獅子吼会から大学の役員が送り込まれる事態となりました。

しかし、この資金が融資であったのか、あるいは寄附であったのかという点に関して、大学側と獅子吼会の間で意見の対立が生じ、問題は法廷闘争にまで発展しました。最終的には、双方が歩み寄り、和解が成立しました。この和解の結果、獅子吼会からの寄附金を原資とした奨学金制度が東洋大学内に設けられることとなりました。

歴代会長

獅子吼会の歴代会長は以下の通りです。

初代: 大塚日現（1913年 - 1957年）
二代: 大塚日琇（1957年 - 1974年）
* 三代: 大塚日正（1974年 - ）

関連情報

獅子吼会に関する詳細については、公式サイトなどで確認できます。

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