玉名市立小田小学校

玉名市立小田小学校の概要

玉名市立小田小学校（たまなしりつ おだしょうがっこう）は、熊本県玉名市に位置していた公立の小学校です。1874年に創立し、2018年3月31日をもって144年の歴史に幕を下ろしました。この学校は「玉名市立玉陵小学校」と統合され、今では新しい教育の形を実現しています。

歴史的背景

小田小学校の歴史は、1874年に始まります。当初は「川部田小学校」および「上小田小学校」として設立されましたが、1887年の小学校令施行により名称が変わり、1892年には尋常科4年の「川部田尋常小学校」および「上小田尋常小学校」に再編されました。1910年、2校は統合されて「小田尋常高等小学校」と改名されました。

1941年には国民学校令の施行により「玉名郡小田村小田国民学校」と改称され、1947年に学制改革が行われて新制小学校に移行しました。その後、1958年には「玉名市立小田小学校」として独立し、1990年代以降も時代に合わせた教育制度を導入しました。特に2008年には2学期制が導入されました。

校是と校章

小田小学校の校是は「挑戦、輝き、一歩前進」であり、これを意識しながら生徒たちは日々の学びに励んでいました。校章は桜の花弁を背景にしており、その中心に「小田」という文字がデザインされています。この校章は地域の自然との結びつきを象徴し、学校の誇りを表現しています。

歌と通学区域

校歌は野中長寿が作詞し、滝本泰三が作曲を担当しました。校歌には3番までの歌詞があり、それぞれに「小田小学校」という校名が登場します。また、通学区域は青少年たちが安心して通えるように設定されており、上小田上、中、下や山部田、下小田東、西、川部田、奥野の各地域が含まれていました。

縁のある人物

小田小学校には著名な人物もいました。その一人がマラソン選手で教育者の金栗四三です。彼は家庭環境から小田小学校とは直接的な関係はありませんが、養子先である池部家が校区内にあり、彼の精神は学校の教育方針にも影響を与えました。金栗は日課として小田小学校への往復散歩をしており、その姿は生徒たちにとって大きな励みとなりました。

統合と現在の状況

小田小学校は2018年3月31日をもって閉校し、玉名市内の6つの学校と統合されて「玉名市立玉陵小学校」が新設されました。この新しい学校では小中一貫教育が実施され、地域に根ざした教育活動が続けられています。閉校後の校舎は地域活動の場として利用されるなど、地域社会にとっても大切な存在として機能しています。

アクセスと周辺環境

小田小学校へのアクセスは、九州産交バスの「下小田」停留所が最寄りで、幹線道路として熊本県道16号玉名山鹿線や熊本県道309号瀬川玉東線が整備されています。周辺には金栗四三翁の住家や資料館など歴史的なスポットも多く、訪れる人々にとって学びの場となっています。

玉名市立小田小学校は、地域を支え、次世代へとつながる教育を提供してきた学校として、今でも多くの人々の心の中で生き続けています。

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