玉岡賀津雄

玉岡 賀津雄（たまおか かつお）

玉岡賀津雄は1955年に愛媛県で生まれ、日本の心理言語学の分野で著名な研究者として知られています。彼の経歴は多彩であり、教育及び研究における貢献は広範にわたります。愛媛大学の教育学部を経て、広島大学大学院で修士号を取得し、さらにカナダのサスカチュワン大学でも学位を取得しました。彼の研究の焦点は、認知様式と日本語の言語処理にあり、特に心理言語学の領域での深い理解を追求してきました。

経歴

玉岡は内子町で育ち、内子小学校から内子高等学校を経て、愛媛大学に進学しました。1983年には広島大学大学院で沖原豊教授の指導の下、イギリスの大学史をテーマにした修士論文を提出し、学位を取得します。さらに1986年、カナダに渡り、サスカチュワン大学のD. Koenig教授の指導でインディアン文化の認知様式を研究し、その後、1990年にはC. K. Leong教授の指導のもとで日本語の認知処理をテーマに、Ph.D.を取得しました。これ以降、彼は心理言語学の研究に専念し続けます。

1990年から1998年まで松山大学の講師・助教授として教鞭を取った後、1998年から2008年まで広島大学留学生センターで助教授及び教授として活動。2008年から2009年には麗澤大学の教授を務め、その後2009年から2021年3月にかけて名古屋大学で教授として教育に携わりました。その後は名古屋大学人文学研究科の名誉教授となり、さらに中国湖南大学では外国語学院の教授としても教えました。2023年からは上海大学での教授職に就いています。

研究内容

玉岡は、言語心理学の分野において、語彙の音韻、書字、意味、統語情報、また句や文の構造に至るまで幅広い研究を行っています。母語話者と第二言語話者を対象にした研究を進めており、多数の論文が心理学及び言語学に関する学術誌に掲載されています。特に、彼の研究成果は、Journal of NeurolinguisticsやJournal of Psycholinguistic Researchなどの国際的な学術誌に載せられ、言語学の分野でもその影響力が広がっています。彼はまた、心理学分野における重要な学術誌の編集委員会に参加し、学術界における重要な役割を果たしています。

2022年には小出記念日本語教育学会の会長に就任し、教育分野においてもリーダーシップを発揮しています。彼の研究の多様性や成果は、心理言語学だけでなく、教育、言語習得に関する理解にも貢献しています。今後の研究活動においても、言語処理や心理言語学の深化を通じて、さらなる貢献が期待されます。

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