玉島上成

玉島上成（たましまうわなり）

玉島上成は、岡山県倉敷市玉島地域に位置する大字です。玉島の東部、高梁川と霞橋の西岸に位置し、かつての浅口郡上成村にあたります。

歴史

近世初頭、この地は吉備穴海の西端部であり、「玉の浦」や「甕の海」と呼ばれていました。西高梁川（現在の高梁川）の河口に近く、水運の要衝でもありました。

寛永19年、備中松山藩主・水谷勝隆が干拓による新田開発を計画し、承応年間に干拓事業が開始されました。明暦元年には汐止めが完了し、万治2年に検地が終了、第1期の干拓事業が完成しました。さらに、第2期の工事として南部の乙島寄りの干拓が行われ、寛文8年に完成。これら新田は「玉島新田」と呼ばれました。

その後、玉島新田から東部が上成村、北部が爪崎村として分村しました。元禄6年には松山藩が除封となり、江戸幕府領として倉敷支配所の配下となりました。さらに元禄15年、丹波国亀岡藩領（青山家）となり、寛延元年には藩主が松平家に交代し、明治維新を迎えます。

『備中の新田開発』によると、明治9年時点での上成村の反別は117町2反1畝でした。明治9年、上成村・玉島村・爪崎村の地域をもって玉島村となりましたが、明治14年に再び元の3村に分割。明治22年6月1日の町村制施行により玉島村と合併し、玉島村となりました。その後、玉島町、玉島市を経て、昭和42年に新・倉敷市が新設され、現在に至ります。

地理・交通

地域内を国道2号（玉島バイパス）および旧国道2号が東西に通過しています。そのため、元々は農村地帯でしたが、現在は幹線道路沿いを中心に商店・企業・住宅が多く立ち並び、市街化が進んでいます。しかし、道路から離れた場所では、現在も農地が広がっています。

上成小学校区には、住所表記上の玉島上成に加え、玉島の一部や乙島の一部が含まれます。

区域

玉島上成

人口・世帯数

平成24年9月末現在

通信

上成地区を含む玉島地域は倉敷MAに属し、市外局番は086です。これは倉敷市の他地域に加え都窪郡早島町および岡山市南区の一部と共通です。

郵便番号は全域が玉島郵便局の集配担当区域で、713-8101です。

学区

小学校: 倉敷市立上成小学校
中学校: 倉敷市立玉島東中学校

主要施設

教育・保育施設
倉敷市立上成幼稚園
倉敷市立上成保育園
倉敷市立上成小学校

交通

道路
国道429号（旧国道2号）
岡山県道54号倉敷美袋線
岡山県道279号下原船穂線
水玉ブリッジライン

参考文献

巌津政右衛門『岡山地名事典』（1974年）日本文教出版社
岡山県大百科事典編集委員会『岡山地名事典』（1979年）山陽新聞社
渡辺光・中野尊正・山口恵一郎・式正英『日本地名大辞典2 中国・四国』（1968年）朝倉書店
下中直也『日本地名大系第三四巻 岡山県の地名』（1988年）平凡社
黒田茂夫『県別マップル33 岡山県広域・詳細道路地図』（2010年）昭文社

関連項目

玉島港

外部リンク

倉敷市立上成小学校'>倉敷市立上成小学校

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