玉手統

玉手統（たまて おさむ）は、1920年1月6日に生まれ、2010年11月13日に逝去した日本の著名な機械工学者です。東北大学の名誉教授として、長年にわたり教育と研究に尽力しました。彼の学術的な業績と教育への貢献は多岐にわたり、日本の機械工学の発展に大きく貢献しました。

玉手教授は、1942年に東北帝国大学工学部機械工学科を卒業後、1954年には東北大学で工学博士号を取得しました。その後、東北大学工学部にて教鞭をとり、1977年には第二十一代東北大学工学部長に就任。工学部長として、大学の教育・研究体制の発展に尽力しました。1980年には、第三代八戸工業高等専門学校校長に就任し、高等専門学校における技術者教育の発展にも貢献しました。

1990年には、その長年の功績が認められ、勲二等瑞宝章を受章しました。さらに、1995年には初代東北大学機械系同窓会会長に就任し、同窓会の発展にも寄与しました。2010年には、その卓越した業績と社会への貢献から、従三位に叙せられました。

玉手教授は、研究者としてだけでなく、教育者としても多くの学生を育成し、その指導は多くの技術者を輩出しました。彼の研究分野は、材料力学や弾性体の変形など多岐にわたり、その研究成果は多くの学術論文や著書として発表されています。特に、著書『弾性体の変形：機械工学大系 第6巻』や『材料力学 : コンピュータ時代の要請に応える』は、多くの学生や研究者に読まれ、機械工学の分野における重要な文献となっています。また、訳書としてK. マルゲール, H. T. ヴェールンレ共著の『弾性平板』を翻訳し、海外の最先端の研究を日本に紹介しました。

2010年11月13日、玉手統教授は老衰のため、その生涯を閉じました。彼の残した数々の功績は、日本の機械工学の歴史に深く刻まれ、後世に語り継がれることでしょう。玉手統教授は、日本の機械工学の発展に大きく貢献した偉大な学者であり、教育者でした。

主な著書:

『宮城県沖地震の教訓』私製 1970年
『弾性体の変形：機械工学大系 第6巻』コロナ社 1971年
『材料力学 : コンピュータ時代の要請に応える』（阿部博之と共著）森北出版 1978年

主な訳書:

K. マルゲール, H. T. ヴェールンレ共著『弾性平板』培風館 1974年

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