王座 (囲碁)

囲碁王座戦：歴史と格式あるタイトル戦

王座戦は、日本経済新聞社が主催する囲碁の棋戦であり、本因坊戦に次ぐ長い伝統を持つ七大タイトルのひとつです。ここでは、その概要、歴史、特徴について詳しく解説します。

概要

王座戦は、トーナメント戦を勝ち抜いた挑戦者が、タイトル保持者と五番勝負（過去には三番勝負）を行い、王座の座を争います。1953年に創設され、囲碁界において重要な位置を占めています。創設当初から5目半コミ出しを導入するなど、革新的な試みも行ってきました。

歴史

王座戦の前身は、1952年に行われた全本因坊・全八段戦です。翌1953年、日本経済新聞社が将棋の王座戦とともに、囲碁の「王座戦」を創設しました。加藤治郎が考案した横一線のトーナメント方式を採用し、花村元司が命名しました。

当初はトーナメント制で、決勝は一番勝負または三番勝負で行われていましたが、第16期からは挑戦手合制が導入されました。挑戦手合は当初三番勝負でしたが、第32期以降は五番勝負に変更され、より দীর্ঘ勝負となりました。2006年からは、国際戦の基準に合わせて持ち時間が3時間制に変更されています。

2014年には、タイトルの序列が天元戦と入れ替わり、5位から4位に上昇。2023年以降は3位へと、その重要性が増しています。

名誉王座

王座を5連覇、または通算10期以上獲得した棋士には、60歳以降に「名誉王座」を名乗る権利が与えられます。これは、長年の功績を称える特別な称号です。

昇段規定

王座戦には、昇段に関する特別な規定があります。

六段以下の棋士が王座挑戦権を獲得した場合、七段に昇段
七段の棋士が王座位を獲得した場合、八段に昇段
八段で他のタイトルを1期獲得している棋士が王座を獲得した場合、九段に昇段

2014年には、村川大介がこの規定により八段に昇段しました。

歴代王座

歴代の王座には、囲碁界を代表する数々の名棋士が名を連ねています。彼らの戦いの軌跡が、王座戦の歴史を彩っています。（歴代王座のリストは省略）

全本因坊・全八段戦

王座戦の前身である全本因坊・全八段戦は、1952年に日本経済新聞社の大軒順三の提案により開催されました。当時のトップ棋士8名によるトーナメント戦で、岩本薫が初代優勝者となりました。この大会が、翌年の王座戦創設へと繋がりました。

まとめ

王座戦は、長い歴史と伝統を持つ、囲碁界で非常に重要なタイトル戦です。数々のドラマを生み出し、多くの棋士たちがその頂点を目指して鎬を削ってきました。今後も、王座戦は囲碁界を牽引する存在として、多くのファンを魅了し続けるでしょう。

関連項目

日本の囲碁タイトル在位者一覧
王座
将棋王座戦・リコー杯女流王座戦 - 日経主催の将棋タイトル戦
オセロ - 同名のタイトル戦が開催

外部リンク

日本棋院「王座戦」
* 囲碁王座戦　写真で振り返る70年 - 日本経済新聞

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