琉球海外移住公社

琉球海外移住公社は、1960年に制定された琉球海外移住公社法に基づき、琉球政府によって設立された公社です。この公社は、1954年に設立された移民金庫を改組したもので、従来の移民資金貸付事業に加え、移住先での移民の援護や指導を行うことを目的としていました。

設立当初、琉球政府は海外への移住を積極的に推進しており、この公社を通じて多くの人々が海外へと渡りました。公社は、移住希望者への資金援助だけでなく、移住先での生活に必要な情報提供や、現地での生活立ち上げのサポートも行っていました。また、移住先には現地事務所を設置し、移住者の生活をきめ細かくサポートする体制を整えていました。

公社の活動は、単なる移民の送り出しに留まらず、移住者の生活の安定と自立を支援することに重点が置かれていました。そのため、移住先での就職先の斡旋や、言語や文化の学習支援なども行われていました。これらの活動は、多くの移住者の生活基盤を確立する上で重要な役割を果たしました。

1967年、琉球海外移住公社は、日本政府の特殊法人である海外移住事業団（現在の国際協力機構）に移管され、その歴史に幕を閉じました。この移管は、琉球政府から日本政府へと海外移住事業の管轄が移ったことを意味します。移管後も、海外移住事業団は琉球海外移住公社の活動を引き継ぎ、移住者の支援を継続しました。

琉球海外移住公社の設立と活動は、琉球の人々の海外移住の歴史において重要な役割を果たしました。この公社は、移住を希望する人々の夢を叶えるだけでなく、移住先での生活の安定を支援し、多くの日系社会の発展に貢献しました。

関連事項として、以下の項目もご参照ください。

国際協力機構：琉球海外移住公社の事業を引き継いだ組織です。
琉球政府：琉球海外移住公社を設立し、管轄していた政府です。
移民金庫：琉球海外移住公社の前身となった組織です。
公社：琉球海外移住公社の組織形態です。
移民：琉球海外移住公社の支援対象者です。
日系人：琉球からの移民が移住先で形成したコミュニティです。
* オキナワ移住地：琉球からの移民が形成した移住地です。

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