琴裕将由拡

琴裕将 由拡（こと ゆうしょう よしひろ）

琴裕将 由拡は、1994年5月14日生まれ、奈良県橿原市出身の現役大相撲力士です。本名は稲垣 善之で、現在は佐渡ヶ嶽部屋に所属しています。身長179cm、体重139.5kg、血液型はO型で、最高位は東十両13枚目（2022年1月場所）です。

来歴

琴裕将は大相撲の世界に入る前、本格的な相撲の経験はありませんでしたが、小学校時代にわんぱく相撲に参加し、その際に佐渡ヶ嶽部屋に宿泊した経験があります。中学では橿原市立橿原中学校の柔道部に在籍していましたが、同時に地元の相撲道場であるけはや道場でも活動しており、相撲大会にも出場していました。このころ、佐渡ヶ嶽部屋の師匠である13代佐渡ヶ嶽から相撲界に誘われましたが、当時は入門しませんでした。それでも、以後は佐渡ヶ嶽から毎場所番付を送られてきました。

中学校を卒業後は、奈良県立大和広陵高校の生涯スポーツ科に進学し、レスリング部に所属しました。元全日本チャンピオンの指導を受け、国体フリースタイル120kg級で優勝、高校総体120kg級では準優勝するなどの実績を築きました。高校卒業後、法政大学の文学部日本文学科に推薦入学しましたが、大学では結果が出せずに悩む日々を過ごしました。そして、両親の励ましを受け、2015年5月に中退しました。

大学を中退した後は故郷で家業を手伝っていましたが、父親から大相撲を勧められ、相撲を職業にすることで集中できる点に魅力を感じたため、再び佐渡ヶ嶽部屋に入門することを決意しました。2016年3月場所で初土俵を踏みました。入門の際に13代佐渡ヶ嶽に「今からでも遅くないですか」と確認したところ、師匠は快く迎えてくれました。

初めの前相撲では2連勝で出世し、2018年1月場所で幕下に昇進しましたが、その後は三段目との往復が続きました。2019年3月場所からは四股名を「琴裕将」と改名し、裕という字は父の名前からとり、将という字には強いイメージが込められています。同年11月場所で幕下に再昇進すると、その後は定着を果たし、2020年11月場所からは勝ち越しを続けました。

2021年9月場所では初めて大銀杏を結い、十両の土俵に上がって朝志雄に勝利し、勝ち越しました。続く11月場所では勝ち越しを決め、翌年の1月場所で新十両に昇進しました。しかし、1月場所では6勝9敗、3月場所でも4勝11敗と苦戦し、十両2場所で幕下に陥落してしまいました。

エピソード

同じレスリング出身の宇良とはスタイルが異なり、琴裕将は大学時代にグレコローマンに取り組んでいたため、取り口を真似することができないと話しています。また、屋比久翔平とは同学年で共にグレコローマンを経験しました。2020年東京オリンピックでの屋比久の活躍に影響を受けたと語っています。

趣味としては睡眠と入浴を好み、好物は肉で、好きな歌手にはかりゆし58を挙げています。また、好きなYouTuberには東海オンエアを選び、漫画では『僕のヒーローアカデミア』を楽しんでいるとのことです。

主な成績

2024年7月の場所終了時点で、琴裕将の通算成績は185勝172敗2休（50場所）となっています。

改名歴

• - 琴稲垣 善之（こといながき よしゆき）: 2016年3月場所 - 2019年1月場所
• - 琴裕将 由拡（ことゆうしょう よしひろ）: 2019年3月場所 - 現在

これからの琴裕将のさらなる活躍が期待されます。

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