瑞穂町コミュニティバス

瑞穂町コミュニティバス

瑞穂町コミュニティバス（みずほまちコミュニティバス）は東京都西多摩郡の瑞穂町が運行している地域住民のための公共交通機関です。このバスは2021年10月1日に運行を開始し、役割としては地域の交通不便を解消し、住民の日常の移動をサポートしています。運行は立川バス福生営業所に委託されており、運賃制度においては、以前の福祉バスとは異なり有償の乗合バスとして運行されています。

バス運行の背景

瑞穂町はJR八高線の箱根ケ崎駅を中心に路線バスが運行されていますが、その運行本数は乏しく、特に北部地域や元狭山地区では路線バスがほとんど存在しないため、住民は自家用車に頼らざるを得ない状況が続いていました。そのため、町は2010年に福祉バスを開始し、高齢者や障害者など特定の利用者を対象にサービスを提供していました。しかし、町の住民からは誰でも利用可能な「町民バス」の需要が高まり、2019年には町民バスの運行を求める3343筆の署名が提出されました。これに応える形で、瑞穂町は地域公共交通会議を設置し、実証実験を通じて新たなコミュニティバスを運行することを決定しました。

コミュニティバスの運行開始と経路

2021年10月、瑞穂町コミュニティバスは5つのルートで実証運行を開始しました。このバスは、通勤や通学の時間帯に配慮したダイヤで運行され、従来の福祉バスからの変更点として、運賃の徴収が始まりました。また、運行事業者も武州交通興業から立川バス福生営業所に変更され、利便性が向上しました。

運行中は土曜・休日も含めて毎日運行されますが、平日と土休日でダイヤは異なります。停留所には瑞穂町の公式キャラクター「みずほまる」が描かれた標識が立てられており、地域のコミュニティ感を高めています。

運賃と乗車券

運賃は全線均一であり、大人は180円、小児は90円で、未就学児は無料です。乗車時には前払いが必要で、ICカードの利用も可能ですが、シルバーパスは使用できません。障害者手帳を提示することで運賃が半額になり、介助者の運賃も割引があります。さらに、乗り継ぎ割引制度も設けられており、箱根ケ崎駅で他のコースに乗り継ぐことができます。

現行の運行ルート

運行されているルートには、石畑・殿ケ谷コース、元狭山コースなどがあります。これらのコースは地域の特性に合わせて設計されており、それぞれのコースは重要な地点をつなぐ役割を果たしています。たとえば、石畑・殿ケ谷コースは箱根ケ崎駅東口を基点に、瑞穂町役場やふれあいセンターなどの主要な施設にアクセス可能です。

元狭山コースは、箱根ケ崎駅東口から埼玉県入間市方面へ向かう特長のあるコースで、利用者にとって非常に便利です。また、元狭山・長岡コースも運行されており、地域のニーズに応える形で多様な路線が設けられています。

未来の展望

2023年4月には全路線でのダイヤ改正が実施され、更なる利用者の利便性向上が期待されています。今後も地域住民の声を反映し、サービス内容の改善が行われることで、地域交通のさらなる充実を図る取り組みが続けられることでしょう。瑞穂町コミュニティバスは、地域住民の生活を支える重要な存在として、今後もその役割を果たしていくことが期待されています。

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