瑞穂駅 (神奈川県)

瑞穂駅の歴史と役割

瑞穂駅（みずほえき）は、神奈川県横浜市神奈川区瑞穂町にかつて存在した日本国有鉄道（国鉄）の貨物駅です。この駅は、東海道本線貨物支線（瑞穂線）の貨物専用駅として1935年に開設され、主に輸出入に関連する荷物を扱っていました。

開設の背景

瑞穂駅は、横浜港の瑞穂埠頭が建設されるのに合わせて設立されたため、外国貿易のための貨物輸送を主な目的としていました。開設時には、3,000トン級の貨物船が5～6隻も接岸できる岸壁が整備されていたほか、その後も拡張工事が続けられました。駅の分岐点は入江駅とされていましたが、実際には千若信号場で接続されていました。

戦前から戦後の変遷

第二次世界大戦後、専用埠頭の利用が米軍に接収され、日本側の使用は一時停止されました。しかし、1947年に再開が認められ、約8年間の利用が続きました。1955年には、東高島駅が新たな分岐駅として指定され、営業キロも変更されましたが、残念ながら1958年には再度利用が打ち切られ、駅も廃止となりました。

廃止後の動向

廃止された後も、当局は駅の設備を米軍専用線として利用しました。21世紀初頭には、横浜港の貨物鉄道網がほとんど撤去される中、埠頭への線路が残される稀有な存在となっていました。しかし、米軍の使用も最終的には終了し、2021年3月末に日本側に土地が返還されることとなりました。

駅構造

瑞穂駅の構内には多くの留置線が設けられ、貨物の取り扱いに適した環境が整っていました。このように、勤務地務を果たしたこの駅は、横浜市の鉄道史において重要な位置を占めていました。

年表

• - 1935年7月15日: 瑞穂支線が開業し、瑞穂駅が終着駅として開設
• - 1945年9月: 瑞穂埠頭が米軍に接収
• - 1947年8月15日: 日本側の使用が再許可
• - 1955年1月17日: 東高島駅への分岐駅変更
• - 1958年5月1日: 瑞穂支線が廃線となり、同駅も廃止
• - 2021年3月31日: 利用されていた線路と土地が返還

瑞穂駅は、近代日本の貿易と軍事の歴史が交差する地点として、さまざまな変遷を経てきました。貨物駅としての機能を持ちながら、戦後の政治状況によりその用途を大きく変えることとなったこの駅は、横浜港の発展に寄与した歴史的な場所となっています。

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