瑠璃色の地球

瑠璃色の地球

「瑠璃色の地球」（るりいろのちきゅう）は、松本隆が作詞を担当し、平井夏美が作曲を手掛けた日本のポピュラーソングです。この曲は1986年に松田聖子によって初めて披露され、同年6月1日に彼女のアルバム『SUPREME』の10曲中最後のトラックとして収録されました。

背景

この楽曲は松田聖子が妊娠中にレコーディングされました。彼女は出産のためしばらくの間、歌手活動を休業していた際に発表された唯一のオリジナルアルバムからの曲です。松田の娘、神田沙也加が同年10月1日に誕生したことも、楽曲に特別な思いを与えています。この「瑠璃色の地球」は、その後の音楽シーンにおいても重要な位置を占めており、1986年には第28回日本レコード大賞でアルバム大賞を受賞しました。

パフォーマンスと評価

松田聖子は、1986年の「第37回NHK紅白歌合戦」にも出演し、この曲を披露しました。シンガーとしての活動再開を果たし、歌唱中には感情が高まり涙を流す場面も見られました。彼女は「瑠璃色の地球」など、計3曲をメドレーで歌い、そのパフォーマンスは多くのファンの記憶に残っています。

作詞・作曲者

作詞を担当した松本隆は、松田聖子の楽曲に多く関わっており、彼女がオリコン1位を獲得した楽曲中17曲の作詞を行いました。作曲の平井夏美は、音楽プロデューサーとしても知られ、松田聖子の「風立ちぬ」のB面曲「Romance」なども手掛けています。オリジナルバージョンの編曲は武部聡志によって行われました。

人気と影響

「瑠璃色の地球」は松田聖子の膨大な楽曲の中でも特に人気が高く、シングルとしての発売はされていませんが、プロモーション用のEPが存在します。また、ミュージックビデオも製作されており、2000年にリリースされたCD-BOX『SEIKO SUITE』に収録されています。ファンのリクエストによって選ばれるベストアルバム『Another Side of Seiko 27 (14)』では、収録曲を対象としたアンケートで1位に選ばれるなど、多くの支持を受けています。

教育現場での利用

さらに、この楽曲は1995年及び1999年には音楽教科書に掲載され、合唱用の曲として教育現場でも広く歌われるようになりました。多くの学校のクラスや合唱部で使われており、その普遍的なテーマが学生たちに感動を与えています。

宇宙での流用

2010年には、国際宇宙ステーションにおいて、宇宙飛行士である山崎直子のためにウェイクアップコールとして流されるという異例の出来事がありました。この際、松田聖子の娘である神田沙也加が出演したテレビ番組でそのニュースが取り上げられ、彼女は「この曲を聴くと安心するような不思議な気持ちになる」とコメントしました。

セルフカヴァー

2020年には松田聖子による新たなセルフカヴァーが発表され、オリジナルアルバム『SEIKO MATSUDA 2020』にも収録されました。彼女は自らの名曲に新たな命を吹き込んでいます。また、同曲は他の多くのアーティストによってもカバーされ、アドバンスやトリビュートアルバムでの収録も行われています。

まとめ

「瑠璃色の地球」は、松田聖子の音楽キャリアにおいて重要な位置を占める楽曲であり、リリースから数十年経った今でも多くの人々に愛され続けています。彼女の歌詞とメロディーは、聴く者に感動を与え、今後も引き続き様々な形で受け継がれていくことでしょう。

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